実家を相続放棄する人も珍しくない|住まない場合はデメリットが多い

相続財産に実家(不動産)があっても、相続放棄を選んでいる人が増えています。

相続放棄を選ぶ理由は人それぞれなのですが、当事務所に依頼している人は3つに分かれています。3つの理由に共通しているのは、実家に住む他の相続人がいることです。

今回の記事は、実際に依頼を受けて相続放棄をしたお客様の理由を元にしています。実家以外に住んでいる人は、他の人が相続放棄をしている理由を参考にしてみてください。

1.実家に住むつもりがない

私の事務所は大阪なのですが、大阪は地方出身者が多いそうです。
*私自身も高知出身です。

地方から出てきて大阪で何十年も生活している人は、親が亡くなっても実家に戻る可能性は低いです。
そのため、実家で親と暮らしている兄弟姉妹がいる場合は、相続放棄を選んでいるようです。

相続財産に預貯金が数十万あったとしても、葬儀費用等で使われることが多いです。実家で暮らしていた兄弟姉妹が葬儀を主宰する可能性が高いので、預貯金はほとんど残らないでしょう。

相続放棄をしなくても問題ないと思われるかもしれませんが、実家を相続しない場合でも相続手続には参加しなければなりません。そのため、参加する手間を省きたいという理由もあるのかもしれません。

今回の記事とは別のテーマになりますが、実家を安易に共有名義にするのは危険です。実家を共有名義にするのは止めた方がいい』で詳しい説明をしております。

実家に住むつもりがないことが、相続放棄の理由となっています。

 

2.財産が少ないのでリスク回避

基本的に実家の資産価値は低いのではないでしょうか。建ててから数十年が経過していることも珍しくはないです。

実家に住み続ける相続人には価値があるのでしょうが、住まない相続人には価値がありません。その他の財産が少なければ相続する財産がほとんどありません。

相続財産が少ない場合に問題になるのが、借金が後から見つかる可能性があることです。借金をすべて確実に見つけることは不可能です。

実家に住み続ける相続人はリスクを冒す価値がありますが、住まない相続人にはリスクを冒す価値がないです。最悪の場合は実家に住んでいないのに借金だけ相続することになります。

リスク回避が相続放棄の理由となっています。

 

3.相続人同士が疎遠になっている

様々な理由により家族と連絡を取っていない人もいます。

たとえ家族と疎遠になっていても、相続人であることに変わりはないです。亡くなった人が遺言書を残していなければ、遺産分割協議に参加する必要があります。

実家に戻って家族と会いたくない場合には、相続放棄をすることで会わなくてすみます。
なぜなら、初めから相続人ではなかったとみなされるからです。

実際の依頼でも、「実家は兄弟の誰かが相続すると思います」と言われることがあります。相続財産の価値よりも、会いたくない気持ちの方が勝っているようです。

相続人同士が疎遠になっていることが、相続放棄の理由となっています。

 

4.さいごに

3つの理由に共通しているのは、実家に他の相続人が住んでいるということです。親が亡くなった後も住み続けるのなら、売却したり取り壊すこともできません。

「実家以外に財産が残っていない」「他の相続人と顔を会わせたくない」等の理由が重なることで、相続放棄を選んでいるようです。

かつては、言われるままに相続分の放棄を選んでいる人も多かったですが、リスクもあるので相続放棄を選ぶことも増えてきています。

相続放棄と相続分の放棄は違う』もご覧ください。

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