相続放棄した人は空家を解体できない|誰が解体するのか?

相続財産に空家が含まれていると、解体を検討する人が多いです。

ただし、相続放棄した人は空家の所有者ではないので、解体する権限を持っていません。

どうしても空家を解体したいなら、相続財産管理人を選任して後は任せましょう。

今回の記事では、相続放棄と空家の解体について説明しているので、空家で悩んでいるなら参考にしてください。

1.相続放棄した人は空家を解体できない

大前提として、相続放棄した人は空家を解体できません。

なぜなら、相続放棄した人は所有者ではないので、他人の財産(空家)を勝手に処分(解体)できないからです。

1-1.空家の解体は保存行為には含まれない

相続放棄した人であっても、相続財産の保存行為は認められます。

つまり、相続放棄した人も、空き家の保存行為であれば可能です。

例えば、空き家の窓ガラスが割れていれば、修理しても問題ありません。庭の草木が伸びていれば、草むしりをしても大丈夫です。

ただし、空き家の解体は保存行為には該当しません。

相続放棄した人は空家を解体できない

すでに家屋が崩壊しているなら片付けも可能ですが、家屋の解体は処分行為になります。

1-2.空家を解体すると単純承認の恐れあり

相続放棄した人が空家を解体すると、単純承認とみなされる恐れがあります。

以下は、民法の条文です。

(法定単純承認)
第九百二十一条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
(省略)
三 相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。

出典:e-Govウェブサイト(民法921条3項)

相続放棄が認められた後であっても、空家の解体が相続財産の消費と判断されると、単純承認とみなされます。

ですので、空家が邪魔だからといって、相続放棄後に解体するのは止めましょう。

 

2.相続放棄後に空家を解体するのは誰なのか?

相続放棄した人が気になるのは、誰が空家を解体してくれるかです。

当然ですが、相続放棄していない相続人がいるなら、解体するかどうかは所有者が決めます。

相続人全員が相続放棄した場合は、以下のどれかになるでしょう。

  • 相続人の不存在確定後に自治体が解体
  • 行政代執行で自治体が解体
  • 空家の買手が解体するか決める

それぞれ説明していきます。

2-1.相続人の不存在確定後に自治体が解体

勘違いしやすいのですが、相続人が全員相続放棄しただけでは、相続財産は国庫に帰属しません。

相続財産が国庫に帰属するのは、相続人の不存在が確定した後です。

そして、相続人の不存在を確定させるには、相続財産管理人の選任が必要になります。

相続人の不存在が確定するまでの流れ

相続人の不存在が確定すれば、国の財産なので空き家が不要であれば解体します。

2-2.行政代執行により自治体が解体

相続財産管理人を選任せずに、行政代執行により自治体が解体することもできます。

ただし、空家なら何でも良いわけではなく、法律の要件を満たす空家のみです。

行政代執行により解体が可能であれば、相続人の不存在が確定するまで待つ必要がありません。

2-3.空家の買手(引取手)が解体するか決める

相続人が全員相続放棄した後に、空家の買手(引取手)が見つかる場合もあります。

ただし、空家の買手が見つかっても、相続財産管理人を選任しなければ売却できません。

相続財産管理人の選任後に空家を売却した場合、空家の解体は所有者が決めます。

 

3.空家の解体費用と相続財産管理人の予納金

最後に、空家の解体費用と相続財産管理人の予納金について説明します。

どちらの費用も高額になる可能性があるので、しっかりと確認しておきましょう。

3-1.空家の立地によっては解体費用が高額

亡くなった人の空家を相続したうえで、解体したいと思っている人は多いです。

しかし、解体費用が数百万円かかると言われ、解体を諦め相続放棄を選ぶ人もいます。

解体費用が高額になる理由は複数ありますが、「道幅が狭く重機が入れない場所に建っている」と高額になるそうです。

空家を相続するなら、解体費用も調べておきましょう。

3-2.相続財産管理人の予納金は50万~100万円

相続放棄した後に相続財産管理人を選任する場合、予納金がデメリットになります。

予納金の額は相続財産(預貯金等)によっても違うのですが、50万から100万円ぐらいです。予納金を負担するのは申立人なので、金額を理由に申立てを諦める人もいます。

ちなみに、予納金から解体費用を支払うわけではありません。予納金は相続財産管理人の報酬などに充てられます。

 

4.さいごに

今回の記事では「相続放棄と空家の解体」について説明しました。

相続放棄すると相続人ではないので、空家を解体する権限を持っていません。

また、相続放棄した後に空家を解体すると、単純承認とみなされる可能性もあります。

相続放棄した後の空家が気になるのであれば、相続財産管理人の選任申立てをしましょう。相続財産管理人が空家の管理を引き継ぎ、買手がいれば空家を引き渡します。

空家の解体費用と相続財産管理人の予納金は、どちらも高額になる可能性があるので、相続財産に空家が含まれる場合は十分に気を付けてください。

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