相続放棄に関して勘違いしやすいこと

相続放棄の依頼を受けていると、意外と勘違いしている人が多いことに気づきます。勘違いして悩んでいる人が、世の中には意外と多いのではないでしょうか。

本来は悩む必要がないことで時間を消費するのはもったいないです。

ご自身の悩みに該当する箇所があれば、解決の参考にしてください。

1.相続放棄をしても家族です

相続放棄をすると、初めから相続人ではなかったものとみなされます。
ただし、家族であることに違いはないです。

亡くなった人の葬儀をしてはいけないと、勘違いしている人もいます。葬儀をするのは相続人に限られていません。

亡くなった人の財産から葬儀費用を支払っても、常識の範囲内なら相続放棄は認められると思われます。ただし、あまりにも高額だと単純承認とみなされる可能性はあります。

 

2.相続放棄と相続分の放棄

勘違いしている人が一番多いのではないでしょうか。実際、私の知り合いも間違えて相続分の放棄をしていました。

名称は似ていますがまったくの別ものです。
最大の違いは、相続分の放棄をしても相続人の地位は失わないので、借金があった場合は相続することになります。

亡くなった人の相続に関して関わる気がないのであれば、相続放棄をする必要があります。相続放棄は家庭裁判所への申述が必要ですし、期間の定めがあるので注意してください。

勘違いすると取り返しがつかないので『相続放棄と相続分の放棄は違う』で確認しておいてください。

 

3.3ヶ月の期間の起算点

3ヶ月という数字は知っている人が多いのですが、起算点を間違えている人が多いです。

基本的には亡くなってから3ヶ月以内なのですが、厳密には亡くなったことを知った日からです。

たとえば、親とは子どもの頃から会っていなければ、亡くなった当日に知ることは少ないと思います。
ですので、相続人が子どもであっても、亡くなってから3ヶ月に該当しない人もいます。

当事務所で受けている依頼でも、亡くなってから数年経過後に知ったケースは少なくないです。
*相続放棄は認められました。

3-1.先順位相続人が全員相続放棄をした場合

先順位相続人が全員相続放棄をした場合は、自分が相続人になったこと知った日から3ヶ月です。
亡くなった日は関係ありませんので注意してください。

借金のお知らせなどは書面で送ってくるので保管しておいてください。相続放棄の申述をするときに重要になります。

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4.相続放棄は相続人になってから

相続放棄が生前にできないのは、知っている人が多いです。
しかしながら、亡くなった後でも相続放棄ができない人もいます。

後順位相続人は先順位相続人が全員相続放棄しないと、相続放棄の手続きをすることができません。

亡くなった人に借金があることが判明していても、先順位相続人が全員相続放棄をしなければ相続放棄はできません。
連絡が取れていれば問題ないのですが、行方不明の相続人がいると困ります。

なぜなら、自分が相続人になるタイミングが分からないからです。亡くなって数年経過してから相続放棄をする相続人もいます。

自宅に届く書面等を常にチェックしておく必要があります。

 

5.生命保険金は受け取れる

相続放棄をしても、自分が受取人である生命保険金は受け取れます。
なぜなら、相続人かどうかは関係ないからです。

相続放棄をしたら生命保険金を受け取れないと、勘違いしている人もいるのでご注意ください。

相続放棄をしても生命保険金は受け取れるのか

5-1.受取人が亡くなった人の場合

生命保険金の受取人が亡くなった人の場合や、生命保険契約の解約返戻金は相続放棄をすると受け取ることはできないです。

亡くなった人の相続人が受け取ることになります。
ですので、相続放棄をするつもりなら、手続きに関わってはいけません。

 

6.代襲相続は起こらない

相続放棄をしても代襲相続は起こりません。
ただし、結果として代襲相続が関係することはあります。

たとえば、あなたが相続放棄をしても、あなたの子どもに相続権は移りません。
相続放棄をしても代襲相続は起きない

一方で、あなたが相続放棄をした結果、亡くなった人の兄弟姉妹に相続権が移ることがあります。
兄弟姉妹が先に亡くなっていると、子どもが代襲相続します。
相続放棄と代襲相続の関係

相続放棄と代襲相続の関係については『相続放棄をしても代襲相続は起こらないが無関係ではない』を読んでみてください。

 

7.弁護士に依頼しても回答書は自分で記入

弁護士に依頼するとすべてを任せることができると、勘違いしている人もいます。
なぜなら、相続放棄の手続きの中で、回答書への記入は本人限定です。

回答書とは相続放棄の申述書を家庭裁判所に提出した後に、自宅に送られてくる書類です。回答書への記入は本人確認を兼ねているので、弁護士に依頼したとしても本人が記入します。

ちなみに、家庭裁判所によっては送ってくる回答書に、注意書きで「弁護士に依頼していても本人が書いてください」と記載してあります。

 

8.さいごに

相続放棄に関しては勘違いしていることも多いので、まずはお気軽にご相談ください。

申請しない限り相続放棄が認められることはないので、あきらめずに申請してみるのも一つの手です。

相続放棄に関してよく質問される事項をまとめたページもありますので参考にしてください。

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