離婚した親が亡くなると子は相続放棄が必要?交流が無くても相続人

離婚した親の相続放棄
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離婚した親が亡くなったと、急に手紙が届き困惑している方もいるでしょう。

「離婚しているのに相続放棄が必要なの?」「ずっと会っていなかったのに関係あるの?」と疑問に思うのは当然です。

結論から言うと、両親が離婚していても子は相続人になります。親権や苗字が違っても関係ありません。相続する気がないなら、3ヶ月以内に相続放棄する必要があります。

この記事では、離婚した親の相続放棄について説明しているので、しっかりと確認しておいてください。

記事作成者
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目次

1.離婚した子も相続放棄は必要になる

離婚した親が借金を残して亡くなると、債権者から子(相続人)に対して請求があります。

なぜなら、両親が離婚していても、子は相続人になるからです。

相続したくなければ、子は相続放棄する必要があります。

1-1.離婚した親と会っていなくても相続人

両親が離婚していても親であることに変わりはないので、亡くなれば子は相続人になります。

たとえ両親の離婚が数十年前であっても、親が亡くなれば子は相続人です。


▼家族構成

被相続人|父親
相続人 |子
※両親は40年以上前に離婚している

▼相続財産

預貯金|10万円
借金 |150万円

両親が離婚した後は母親に引き取られており、父親には40年以上会っていませんが、子は相続人になります。

借金を相続したくなければ、子は相続放棄する必要があります。


両親が離婚していても、相続には何の影響もないので、勘違いしないよう注意してください。

1-2.離婚した親と苗字が違っても相続人

離婚した親と子の苗字が違っても、相続には関係ありません。

親が亡くなれば苗字に関係なく子は相続人になります。


▼家族構成

被相続人|父親
相続人 |子
※子の名字は母親の旧姓。

▼相続財産

預貯金|10万円
借金 |150万円

母親は父親と離婚後に旧姓に戻しており、子も母親の苗字に変えていました。

しかし、苗字が違っても子は相続人なので、借金を相続したくなければ、相続放棄する必要があります。


離婚した親と子の苗字が違っても、相続には何の影響もないので、勘違いしないよう注意してください。

1-3.離婚した配偶者は相続人にならない

離婚した親の子は相続人になりますが、離婚した配偶者は相続人になりません。

たとえ離婚が数日前だったとしても、離婚が成立している限り相続人にはならないです。

ちなみに、離婚した配偶者が婚姻時の苗字を使用していても、相続とは関係ありません。

離婚した配偶者と子で相続に違いがあるので、手続きをする際は間違えないようにしてください。

2.離婚した子も相続放棄は3ヶ月以内

離婚した子が相続放棄する場合も、3ヶ月以内に手続きする必要があります。

(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第九百十五条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。(後略)
出典:e-Govウェブサイト(民法915条1項)

相続放棄の期間は法律で決まっているので、放棄するなら早めに行動してください。

何もせずに放置していると、離婚した親の相続が確定します。

2-1.知った日から3ヶ月以内に手続き

相続放棄できる期間は、相続の開始を知った日から3ヶ月以内です。

つまり、離婚した親の死亡日から3ヶ月経過していても、知った日から3ヶ月以内なら相続放棄できます。


▼家族構成

被相続人|父親
相続人 |子
※離婚した親とは交流がなかった

▼父親の死亡

死亡日 |3月11日
知った日|7月24日

離婚した親の死亡日が3月11日でも、死亡を知った日が7月24日であれば、10月24日までは相続放棄できます。


相続放棄できるのは、離婚した親の死亡を知った日から3ヶ月以内だと覚えておいてください。

2-2.放置すると単純承認とみなされる

離婚した親の死亡を知って何もせずに3ヶ月経過すると、単純承認とみなされ相続放棄できなくなります。

単純承認

亡くなった人の権利と義務をすべて承継する

(法定単純承認)
第九百二十一条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
(省略)
二 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
出典:e-Govウェブサイト(民法921条2項)

※915条1項の期間=3ヶ月


▼家族構成

被相続人|父親
相続人 |子
※離婚した親とは交流がない

▼父親の死亡

死亡日 |3月11日
知った日|3月18日
※叔父から連絡があった

離婚した親の死亡を3月18日に知っているので、6月18日までに相続放棄の手続きをしなければ、子は単純承認したとみなされます。


離婚した親の相続をするつもりがなければ、放置せずに相続放棄の手続きをしてください。

何もせずに放置しておくと、単純承認したとみなされます。

3.書面が届いても安易に署名捺印しない

離婚した子が相続放棄する場合、期限(3ヶ月以内)だけでなく、安易な署名捺印にも気を付ける必要があります。

なぜなら、相続人として署名捺印すると、相続したと判断される可能性があるからです。

3-1.遺産分割協議に同意すると単純承認

他の相続人から遺産分割協議書が届いても、安易に署名捺印するのは止めてください。

なぜなら、遺産分割協議書に同意(署名捺印)すると、単純承認したとみなされるからです。

遺産分割協議に同意すると、自分の相続分(相続財産)を処分したことになります。たとえ相続財産を取得しない内容であっても、処分したことに変わりはありません。

離婚した親の相続放棄をするなら、遺産分割協議書が届いても署名捺印しないでください。

3-2.相続人として署名を求められたら注意

離婚した親が亡くなって、相続人として署名を求められたら、安易に署名しないよう注意してください。

なぜなら、相続人として署名すると、相手から相続人だと判断される可能性があるからです。


▼父親の死亡

死亡日 |3月11日
知った日|4月18日
※管理会社から連絡があった

離婚した親と交流は無かったが、賃貸物件の管理会社から書面が届き、父親が亡くなっていると知った。

書面は残置物撤去の同意書であり、相続人として署名を求める内容だった。

残置物撤去に同意できるのは相続人だけなので、署名すると相続人であると認めたことになります。


離婚した親の相続放棄を検討しているなら、相続人として署名するのは危険なので止めた方が良いです。

4.離婚した子が未成年だと親権者が手続き

離婚した子が未成年の場合、親権者が代わりに相続放棄の手続きをします。

親権者が相続放棄する場合、次の点に注意してください。

  • 親権者が知った日から3ヶ月以内
  • 申述書にも親権者が署名捺印
  • 利益相反だと代理できない

子が未成年の場合は、親権者が知った日から3ヶ月以内に、親権者が代理人として相続放棄の手続きをしてください。

ただし、親権者が利益相反に該当すると代理できません。

離婚した子が未成年だと手続きが少し変わるので、間違えないよう注意してください。

以下の記事では、未成年の相続放棄について詳しく説明しているので、参考にしてください。

5.離婚した子が相続放棄するなら知っておくべき点

離婚した親の相続放棄を子がするなら、知っておくべき点が複数あるので確認しておいてください。

  • 意思表示だけでは相続放棄できない
  • 相続財産の内容が不明でも手続きできる
  • 後から財産が見つかっても撤回できない
  • 自分が生命保険金の受取人なら受け取れる

5-1.意思表示だけでは相続放棄できない

相続放棄は家庭裁判所に申述書を提出しなければ成立しません。

したがって、離婚した親の相続に対して、次のような意思表示をしても相続放棄できません。

  • 他の相続人に財産が不要だと伝える
  • 債権者に相続放棄すると伝える

勘違いして意思表示だけで済ませていると、3ヶ月経過により単純承認とみなされます。

離婚した親の相続放棄をしたいなら、家庭裁判所で正式な手続きをしてください。

5-2.相続財産の内容が不明でも手続きはできる

離婚した親と疎遠であれば、相続財産の内容が不明なのは珍しくありません。

ただし、相続財産の内容が不明でも、相続放棄の手続きはできます。

相続放棄の申述書には、知っている相続財産を記載するので、知らない人は「不明」と書いても問題ないからです。

相続財産の内容が不明でも、相続放棄はできるので安心してください。

5-3.後から財産が見つかっても撤回できない

離婚した親の相続財産が不明でも相続放棄できますが、後から財産が見つかっても撤回できません。

(相続の承認及び放棄の撤回及び取消し)
第九百十九条 相続の承認及び放棄は、第九百十五条第一項の期間内でも、撤回することができない。
出典:e-Govウェブサイト(民法919条1項)

離婚した親が不動産や定期預金を持っていると、相続放棄した後に気付いても手遅れです。

相続財産が見つかって後悔する可能性があるなら、しっかり調べてから手続きしてください。

5-4.自分が生命保険金の受取人なら受け取れる

相続放棄すると相続人ではないので、相続財産は受け取れません。

しかし、離婚した親が生命保険契約を結んでいて、あなたを受取人に指定していた場合、生命保険金は受け取れます。

なぜなら、生命保険金は受取人の固有財産であり、相続財産には含まれていないからです。

相続放棄すると相続財産は受け取れませんが、自分の財産は受け取れるので、間違えないように注意してください。

6.離婚した子の相続放棄に関するQ&A

離婚した子の相続放棄に関して、よくある質問と回答をまとめました。

離婚した父親に会ったことがなくても相続放棄は必要ですか?

父親に会ったことがなくても相続人なので、相続するつもりがなければ必要です。

離婚した親の死亡戸籍はどうすれば取得できますか?

自分の戸籍から遡って探せば取得できます。戸籍は繋がっているので遡れるようになっています。

離婚した親が再婚していても、子は相続人になりますか?

相続人になります。親が再婚していても子に違いはないからです。

離婚した親の借金に後から気付いた場合、相続放棄は無理でしょうか?

借金に気付くのが難しかった場合、例外的に相続放棄できる可能性があります。

上記以外にも、相続放棄のQ&Aは100以上あるので参考にしてください。

7.まとめ

今回の記事では、離婚した親の相続放棄について説明しました。

離婚した親が亡くなると、交流の有無に関わらず子は相続人になります。

したがって、相続したくなければ、死亡を知った日から3ヶ月以内に相続放棄する必要があります。

相続放棄する際は、以下の点を注意してください。

  • 口頭で伝えても相続放棄にならない
  • 書面に署名捺印すると単純承認の危険
  • 後から財産が見つかっても撤回できない

両親が離婚していても、親が亡くなれば子は相続人になるので、相続放棄するなら3ヶ月以内に手続きをしてください。

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