四十九日の後に相続放棄しても間に合う?期限以外にも注意が必要

49日後の相続放棄
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四十九日が終わってから相続放棄しようと考えている方は少なくありません。

私の経験上、四十九日法要が終わってから手続きを始めても、相続放棄の期限には間に合います。

四十九日法要から相続放棄の期限までは約40日

ただし、四十九日まで待つ間の行動には注意が必要です。相続財産を処分(消費)してしまうと、期限を経過していなくても相続放棄できなくなります。

この記事では、四十九日が終わってから相続放棄する方に向けて、気を付けるべき行動を説明しているので、ぜひ最後までお読みください。

記事作成者
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目次

1.相続放棄は四十九日の後でも間に合う

四十九日と3ヶ月の期間を表した図

原則として、相続放棄は四十九日法要の後でも間に合います。

なぜなら、相続放棄できる期間は3ヶ月だからです。

もちろん、49日経過している時点で、残りは40日ぐらいしかないので、急ぐ必要はあります。

1-1.相続の開始を知った日から3ヶ月以内

相続放棄の期間を表した図

相続放棄できる期間は、相続の開始を知った日から3ヶ月以内です。

(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第九百十五条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。(省略)
出典:e-Govウェブサイト(民法915条1項)

したがって、被相続人の四十九日法要が終わった時点で、3ヶ月の期間は経過していません。


▼被相続人

死亡日   |1月13日
四十九日法要|3月2日
相続放棄期限|4月13日

四十九日法要(3月2日)が終わっても、3ヶ月(4月13日)は過ぎていないので、相続放棄は可能です。


相続放棄は相続の開始を知った日から3ヶ月以内なので、四十九日法要の時点では期間経過していないので、終わってからでも急げば間に合います。

1-2.相続放棄の準備はしておいた方が良い

相続の開始を知った日から四十九日までを表した図

被相続人の四十九日法要が終わってから手続きする場合でも、相続放棄の準備はしておいてください。

なぜなら、実質40日ぐらいしかないので、何も準備していないと時間が足りなくなる場合もあるからです。

例えば、四十九日法要が終わってから相続財産の調査を始めて、結果を踏まえて相続放棄の判断をしようと考えているなら、3ヶ月に間に合わない可能性があります。

四十九日法要までの間に、相続放棄の準備(相続財産の調査等)は進めておいた方が良いです。

2.相続放棄を四十九日まで待つなら相続財産に注意

四十九日法要が終わってから相続放棄する場合、期限(3ヶ月)だけでなく相続財産の扱いにも注意する必要があります。

なぜなら、相続財産を処分すると、期限内であっても相続放棄できなくなるからです。

2-1.相続財産を処分すると単純承認とみなされる

相続人が相続財産を処分すると、単純承認したとみなされます。

単純承認

被相続人の権利義務をすべて承継する

(法定単純承認)
第九百二十一条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
出典:e-Govウェブサイト(民法921条1項)

単純承認したとみなされた相続人は、相続放棄できなくなります。


▼家族構成

被相続人|父親
相続人 |長男・二男

▼相続財産

預貯金|200万円
※長男が100万円を消費した
借金 |800万円

長男は父親の預貯金から100万円を自分の生活費に消費したので、単純承認したとみなされます。


四十九日法要が終わるまで待つ場合、相続財産の処分(消費)には十分に注意してください。

2-2.期限を経過していなくても相続放棄できない

相続人が相続財産を処分(消費)すると、3ヶ月経過していなくても、単純承認したとみなされます。

つまり、四十九日法要まで待っている間に相続財産を処分すると、3ヶ月経過していなくても相続放棄はできないです。


▼被相続人

死亡日   |1月13日
四十九日法要|3月2日
相続放棄期限|4月13日

▼相続財産

預貯金|200万円
※長男が100万円を消費した
借金 |800万円

四十九日法要(3月2日)まで時間があったので、長男は相続財産(100万円)を遊興費に消費した。

相続の開始を知った日から3ヶ月経過していませんが、長男は単純承認したとみなされるので、相続放棄はできません。


四十九日法要を待っている間に相続財産を処分すると、期限は関係なく単純承認になるので、絶対に処分しないよう注意してください。

3.相続財産の処分以外に注意すべき行為

相続放棄を四十九日まで待つ場合、相続財産の処分以外にも注意すべき行為が複数あります。

  • 遺産分割協議を成立させない
  • 被相続人の借金を返済しない
  • 安易に口座から引き出さない

相続放棄するつもりなら、上記のような行為は行わないでください。

3-1.遺産分割協議に参加して同意しない

四十九日法要で親族が集まった際に話し合いをして、相続放棄するか決めようと考える人もいます。

話し合いをするのは問題ありませんが、遺産分割協議が成立すると、単純承認したとみなされるので注意してください。
相続人全員の参加と同意で成立。

なぜなら、遺産分割協議の成立は、相続財産の処分と同じ行為だからです。

遺産分割協議が成立するまで、相続財産は相続人全員で共有状態になっています。そして、遺産分割協議で相続財産の分配をする行為は、自分が取得している相続財産の処分に該当します。

四十九日法要で相続財産の話し合いをする予定なら、遺産分割協議に同意しないよう注意してください。

3-2.安易に口座から預貯金を引き出さない

相続放棄するつもりなら、被相続人の口座から安易にお金を引き出さないでください。

お金を引き出して消費してしまうと、単純承認したとみなされるからです。

口座から預貯金を引き出さなければ、間違って消費する危険も避けられます。

相続放棄するなら、被相続人の口座には手を付けないようにしてください。

以下の記事では、口座から預貯金を引き出してしまった場合の対応について、詳しく説明しているので参考にしてください。

3-3.相続財産から被相続人の借金を返済しない

四十九日法要までに時間があっても、相続財産から被相続人の借金を返済しないでください。

相続財産から借金を返済すると、単純承認したとみなされる可能性があるからです。

相続財産から誰に対して借金を返済するかは、相続人が決めることであり、相続放棄する人が決めることではありません。

どうしても被相続人の借金を返済したいなら、自分の財産から支払ってください。自分の財産から支払っても単純承認には該当しないです。

4.相続放棄と四十九日法要費用の支払い

相続放棄するつもりなら、四十九日法要の費用は相続財産から支払わないでください。

なぜなら、単純承認とみなされ、相続放棄できなくなるからです。

4-1.相続財産から法要費用を支払うのはダメ

相続財産から法要費用を支払うと、相続財産の処分に該当するので、単純承認したとみなされます。

四十九日法要の費用だからといって、相続財産から支払ってはダメです。


▼相続財産

預貯金|200万円
※100万円を法要費用に使った
借金 |800万円

被相続人の預貯金から法要費用を支払うと、単純承認したとみなされるので、相続放棄はできません。


相続財産は相続人の財産なので、相続放棄する人は使わないように注意してください。

ちなみに、法要費用を自分の財産から支払うのは、何の問題も無いので安心してください。

4-2.法要費用と葬儀費用では結論が違う

相続財産から葬儀費用を支払っても、原則として相続放棄は認められています。

なぜなら、葬儀費用の支払いは、相続財産の処分には該当しないと考えられているからです。
※金額が常識の範囲内の場合。

実際、私が受けた依頼人の中にも、相続財産を葬儀費用に使った人はいますが、特に問題なく認められています。


▼相続財産

預貯金|200万円
※50万円を葬儀費用に使った
借金 |800万円

預貯金から50万円を葬儀費用に使っていますが、単純承認とはみなされないので、相続放棄は認められます。


相続財産から葬儀費用を支払う場合は、できる限り少額にしてください。あまりにも高額だと、意図的に相続財産を減らしていると判断される可能性があります。

ちなみに、法要費用も葬儀費用に含まれると考える人もいますが、四十九日等は葬儀の後にする法要なので、葬儀費用には含まれません。

5.相続放棄と四十九日に関するQ&A

相続放棄と四十九日に関して、よくある質問と回答をまとめました。

他の相続人が相続財産を使うと、私も相続放棄できませんか?

相続放棄できます。相続財産を消費していない人は単純承認にならないです。

私だけ四十九日よりも前に相続放棄できますか?

相続放棄できます。手続きは各相続人が単独で可能です。

法要費用が低額なら相続財産から支払っても良いですか?

金額は関係ないです。相続放棄するなら支払わないでください。

司法書士への依頼は四十九日法要の後でも間に合いますか?

期限的には間に合いますが、残り期間が短いと割増料金になる可能性があります。

上記以外にも、相続放棄のQ&Aは100以上あるので参考にしてください。

6.まとめ

四十九日法要が終わってから相続放棄の手続きを始めても、期限には間に合います。ただし、以下の点に注意してください。

相続放棄の判断に必要な財産調査は、四十九日を待たずに並行して進めておく必要があります。法要が終わってから調査を始めると、3ヶ月以内に手続きが間に合わない可能性はあります。

また、四十九日まで待つ間に相続財産を処分したり、相続財産から借金を返済したりすると、単純承認とみなされて相続放棄できなくなります。四十九日法要の費用についても、相続財産から支払うことは認められません。

四十九日法要が終わってからでも相続放棄が「間に合う」というのは、あくまでも手続きの話です。待っている間の行動次第で、相続放棄できなくなるリスクがあることを忘れないでください。

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