相続登記の登記原因証明情報は相続の内容により違いがある

相続登記を申請する際に必要な登記原因証明情報とは、相続を証明する書類のことです。

戸籍謄本や除籍謄本、遺言書や遺産分割協議書等が登記原因証明情報となります。

これから相続登記を申請するなら、登記原因証明情報を確認しておいてください。

1.登記原因証明情報が必要な理由

相続登記を申請する際に、登記原因証明情報を提出する必要があります。

(登記原因証明情報の提供)
第六十一条 権利に関する登記を申請する場合には、申請人は、法令に別段の定めがある場合を除き、その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならない。

出典:e-Govウェブサイト不動産登記法61条
登記原因証明情報
登記の原因となる事実または法律行為を証明する書類のこと

つまり、相続登記の登記原因証明情報とは、相続を証明する書類ということです。

登記官は提出された登記原因証明情報から以下を確認します。

  • 登記名義人の死亡
  • 死亡日
  • 相続人の特定
  • 不動産を相続する人

上記の内容を証明する書類は、相続登記の内容により違います。

 

2.相続の内容により必要な書類は違う

相続登記には複数のパターンがあります。それぞれの登記で登記原因証明情報は違います。

主な相続登記は以下の3つです。

  • 遺言書による登記
  • 遺産分割協議による登記
  • 法定相続分による登記

2-1.遺言書による登記は書類が少ない

遺言書による相続登記は、他の相続登記に比べて登記原因証明情報の書類が少ないです。

  • 亡くなった人の戸籍謄本(除籍謄本)
  • 亡くなった人の除住民票
  • 相続する人の戸籍謄本
  • 遺言書

【亡くなった人の戸籍謄本(除籍謄本)】

死亡の記載がある戸籍謄本(除籍謄本)を提出します。登記名義人が亡くなっていることを証明します。

【亡くなった人の除住民票】

登記簿に記載されている人と、死亡した人が同一人物であること証明します。

登記簿には本籍地や生年月日は記載されていないので、本籍地記載の除住民票を提出することで、登記名義人と戸籍謄本の記載を繋げることができます。

【相続する人の戸籍謄本】

遺言書の記載により相続する人が、生存していることを証明します。

相続しない相続人の戸籍謄本は不要です。

【遺言書】

遺言書の記載を確認するために提出します。

公正証書遺言または法務局保管の自筆証書遺言以外は、相続登記の前に検認手続きが必要となります。

2-2.遺産分割協議には相続人全員が参加

遺産分割協議には相続人全員が参加する必要があります。

  • 亡くなった人のすべての戸籍謄本等
  • 亡くなった人の除住民票
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書
  • 相続人全員の印鑑証明書

【亡くなった人のすべての戸籍謄本等】

亡くなった人のすべての戸籍謄本等を確認することで、誰が相続人なのかを確認することができます。

戸籍謄本等が何枚必要なのかは、亡くなった人により違います。一般的には、高齢であるほど枚数は増えやすいです。

【亡くなった人の除住民票】

【相続人全員の戸籍謄本】

相続人全員が生存していることを確認します。

【遺産分割協議書】

遺産分割協議の内容と、相続人全員が参加しているかを確認します。遺産分割協議書には相続人全員の署名捺印(実印)が必要です。

【相続人全員の印鑑証明書】

遺産分割協書に押印したのが本人であることを証明します。

2-3.法定相続分の割合で登記

法定相続分の割合で登記する場合の登記原因証明情報は、戸籍謄本等のみとなります。

  • 亡くなった人のすべての戸籍謄本等
  • 亡くなった人の除住民票
  • 相続人全員の戸籍謄本

それぞれを添付する理由は、【2-2】をご確認ください。

 

3.その他の相続を証明する書類

一般的な相続を証明する書類以外にも、相続の原因によっては提出する書類があります。

  • 相続放棄した相続人がいる
  • 調停や審判による相続

3-1.相続放棄をした相続人がいる

相続放棄をした相続人がいる場合は、相続放棄を証明する書類が追加で必要になります。

ただし、遺言書による相続登記では不要です。遺産分割協議または法定相続分により相続登記する場合です。

以下のどちらかで相続放棄を証明します。

  • 相続放棄申述受理通知書
  • 相続放棄申述受理証明書

詳しくは下記でご確認ください。

3-2.裁判所の調停や審判により相続登記

遺産分割協議での話し合いが不成立に終われば、家庭裁判所に調停や審判を申し立てることもできます。

遺産分割調停や遺産分割審判により相続登記を申請する場合でも、登記原因証明情報は必要となります。

【遺産分割調停】

調停調書謄本が登記原因証明情報となります。

遺産分割調停をする前提として、裁判所で戸籍謄本等の確認をしています。ですので、基本的には調停調書を提出すれば、戸籍謄本等の提出は不要です。

【遺産分割審判】

審判書謄本(確定証明書付き)が登記原因証明情報となります。

遺産分割調停との違いは、確定証明書も登記原因証明情報として必要となります。忘れずに取得しておきましょう。

 

4.さいごに

相続登記を申請する際に提出する登記原因証明情報とは、相続を証明する書類のことです。

基本は戸籍謄本等で証明できますが、相続の内容によって個別に必要となる書類もあります。遺言書、遺産分割協議書、相続放棄申述受理証明書等を提出することになります。

相続登記を検討しているなら、どの相続登記が該当する確認しておいてください。

登記原因証明情報以外にも添付書類はありますので、登記を申請する際はご注意ください。

相続登記の義務化も決定しているので、後回しにするメリットがありません。

後回しにすると相続が複雑になり費用も増えるので、できる限り早めに登記をしましょう。

相続登記を検討している場合は、下記より料金等を確認することができます。

相続登記の料金を確認する

相続登記の質問は電話でお答えします
📞06-6643-9269

業務時間8:00~20:00
司法書士の小嶋(こじま)が担当します
>相続専門の司法書士事務所

相続専門の司法書士事務所

相続に関する悩みや疑問があれば、お気軽にお問い合わせください。
遺言書に関すること。
相続登記に関すること。
相続手続に関すること。
相続放棄に関すること。
後見に関すること。
事実婚や同性カップルの相続対策。

CTR IMG