死亡一時金がもらえないケースを4つに分類【図解記事】

亡くなった人が保険料を納付していても、死亡一時金が受給できるとは限りません。

死亡一時金をもらえないケースは4つに分類でき、1つでも該当すると死亡一時金は受給できないです。

死亡一時金の受給要件は4つ

今回の記事では、死亡一時金がもらえないケースについて図を用いて説明しているので、該当していないか確認してください。

1.納付期間が足りないと死亡一時金はもらえない

死亡一時金の納付要件

死亡一時金がもらえないケース1つ目は、保険料の納付期間が足りないです。

死亡一時金には保険料の納付要件があります。

以下は、国民年金法の条文です。

(支給要件)
第五十二条の二 死亡一時金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数の四分の三に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の二分の一に相当する月数及び保険料四分の三免除期間の月数の四分の一に相当する月数を合算した月数が三十六月以上である者が死亡した場合において、その者に遺族があるときに、その遺族に支給する。(後略)

出典:e-Govウェブサイト(国民年金法52条の2第1項)

亡くなった人に第1号被保険者としての保険料納付期間が、36月以上なければ死亡一時金はもらえません。

1-1.第1号被保険者として納付していない

亡くなった人が第2号被保険者として保険料を納付していても、死亡一時金の納付期間には含まれません。

たとえ第2号被保険者としての納付期間が何十年あっても、死亡一時金の納付期間としては0月です。

死亡一時金の納付期間を確認する際は、第1号被保険者としての納付期間だけを計算してください。

1-2.保険料の納付期間が36月に足りない

亡くなった人が第1号被保険者として保険料を納付していても、納付期間が36月に足りなければ、死亡一時金は支給されません。

ただし、保険料の納付期間は合算なので、未納期間があっても問題ありません。

【例題】
2年(24月)納付した後、未納期間が10年あり、その後1年(12月)納付している場合。

死亡一時金の納付期間は合算

24月+12月=36月

納付期間が36月あるので、納付要件は満たしています。

保険料の納付期間は、死亡一時金の支給額にも関係するので、間違えないように計算してください。

 

2.死亡一時金の遺族に該当しないともらえない

死亡一時金の遺族要件

死亡一時金がもらえないケース2つ目は、死亡一時金の遺族に該当しないです。

死亡一時金を受給できる遺族に該当しなければ、納付要件を満たしても死亡一時金はもらえません。

  • 亡くなった人と生計が同一でない
  • 自分より受給順位の高い遺族がいる

上記に該当する人は、死亡一時金の遺族に該当しません。

2-1.亡くなった人と遺族の生計が同一でない

死亡一時金の遺族に該当する人は、亡くなった人と生計が同一の人です。

亡くなった人の配偶者や子どもであっても、別居で生計を別にしていた場合、死亡一時金はもらえません。

ただし、別居していても生計が同一の人もいるので、同居・別居ではなく生計が同一かどうかで判断します。

2-2.自分より受給順位の高い遺族が存在する

死亡一時金の受給順位

亡くなった人と生計が同一でも、受給順位の高い遺族が他に存在すると死亡一時金はもらえません。

例えば、亡くなった人の配偶者と父母が生計同一者に該当する場合、受給順位の高い配偶者が死亡一時金の受給権者です。

亡くなった人と生計を同一にしている遺族が複数存在する場合は、受給順位を確認してください。

 

3.他の年金を受給すると死亡一時金はもらえない

死亡一時金の年金要件

死亡一時金がもらえないケース3つ目は、他の年金を受給した場合です。

死亡一時金の目的は「掛け捨て防止」なので、他の年金を受給した(受給できる)ならもらえません。

  • 死亡者が老齢基礎年金(障害基礎年金)を受給
  • 遺族が遺族基礎年金の受給権者に該当
  • 遺族(妻)が寡婦年金を選択

上記のいずれかに該当すると、死亡一時金はもらえません。

3-1.亡くなった人が老齢・障害基礎年金を受給

亡くなった人が老齢基礎年金または障害基礎年金を受給している

亡くなった人が老齢基礎年金または障害基礎年金を受給していた場合、死亡一時金はもらえません。

以下は、国民年金法の条文です。

(支給要件)
第五十二条の二 死亡一時金は、(中略)、その者に遺族があるときに、その遺族に支給する。ただし、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは、この限りでない。

出典:e-Govウェブサイト(国民年金法52条の2第1項)

亡くなった人が生前に老齢基礎年金(障害基礎年金)を受給しているなら、納付した保険料は無駄になっていないので、死亡一時金は支給されません。

3-2.遺族が遺族基礎年金の受給権者に該当

遺族が遺族基礎年金の受給権者に該当すると死亡一時金は支給されない

遺族が遺族基礎年金の受給権者に該当する場合、死亡一時金はもらえません。

遺族基礎年金
受給要件を満たした配偶者または子に支給される年金

以下は、国民年金法の条文です。

(支給要件)
第五十二条の二 (省略)
2 前項の規定にかかわらず、死亡一時金は、次の各号のいずれかに該当するときは、支給しない。
一 死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるとき。ただし、当該死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。(後略)

出典:e-Govウェブサイト(国民年金法52条の2第2項)

遺族が遺族基礎年金の受給権者に該当するなら、亡くなった人の保険料は無駄にならないので、死亡一時金は支給されません。

3-3.寡婦年金を選択すると死亡一時金はもらえない

寡婦年金を選択すると死亡一時金は支給されない

遺族(妻)が死亡一時金だけでなく、寡婦年金の受給要件も満たしている場合、どちらか一方しかもらえません。

寡婦年金
受給要件を満たした妻に支給される遺族年金の一種

以下は、国民年金法の条文です。

(支給の調整)
第五十二条の六 第五十二条の三の規定により死亡一時金の支給を受ける者が、第五十二条の二第一項に規定する者の死亡により寡婦年金を受けることができるときは、その者の選択により、死亡一時金と寡婦年金とのうち、その一を支給し、他は支給しない。

出典:e-Govウェブサイト(国民年金法52条の6)

寡婦年金の目的も「掛け捨て防止」なので、寡婦年金を選択すると死亡一時金はもらえません。

死亡一時金と寡婦年金のどちらかが得かは、受給者の事情により違うので、年金専門のFPや社会保険労務士に相談してみましょう。

 

4.死亡一時金の時効期間が経過するともらえない

死亡一時金の時効要件

死亡一時金がもらえないケース4つ目は、時効期間が経過する前に請求しなかったです。

死亡一時金の受給権を取得しても、請求しなければ死亡一時金は支給されません。

そして、受給権も権利なので、放置していると時効により消滅します。

消滅時効
一定期間を経過すると権利が消滅すること

死亡一時金の受給権は、死亡日の翌日から2年以内に請求しなければ消滅です。

たとえ死亡一時金を受給する権利があっても、消滅する前に請求しないともらえません。

 

5.まとめ

今回の記事では「死亡一時金がもらえないケース」について説明しました。

死亡一時金がもらえないケースは4つに分類できます。

死亡一時金の要件は4つ

  • 亡くなった人の納付期間が足りない
  • 死亡一時金の遺族に該当しない
  • 他の年金を受給した(できる)
  • 時効期間内に請求しなかった

死亡一時金を受給するための要件は複数あるので、一つ一つ確認してください。

みかち司法書士事務所は相続を専門にしております。相続について悩みや疑問があれば、お気軽にお問い合わせください。

相続に関する記事も複数ありますので、悩みを解決するための参考にしてください。

記事の探し方

下記から相談用LINEに登録できます。

質問・相談

電話やメールよりも簡単に質問がしたい場合はご利用ください。

相続のご質問お待ちしています
📞06-6643-9269

受付時間8:00~20:00
司法書士の小嶋(こじま)が担当します

面談等で電話に出れない場合は、折り返し連絡いたします。

みかち司法書士事務所の相談は初回無料です。お気軽にお問い合わせください。

\悩みの50%は相談で解決できる/無料相談の内容を確認する

申込フォームは24時間対応ですのでご希望の時間をご記入ください。折り返しご連絡いたします。

\問い合わせは無料/問い合わせをする

NO IMAGE

相続専門の司法書士事務所

相続に関する悩みや疑問があれば、お気軽にお問い合わせください。
遺言書に関すること。
相続登記に関すること。
相続手続に関すること。
相続放棄に関すること。
後見に関すること。
事実婚や同性カップルの相続対策。

CTR IMG