【農地の相続】許可は不要だが届け出は必要なので忘れずに

  • 2021年2月4日
  • 2022年6月7日
  • 農地

亡くなった人が農地を所有していると、農地も相続財産となり相続人へと引き継がれます。

相続により農地を取得する場合、農地法3条の許可は不要です。

ただし、農地を相続した人は農業委員会に届け出をする必要があります。

今回の記事では、農地の相続について説明しているので、農地を相続したなら参考にしてください。

1.農地を誰が相続するのか決める

亡くなった人の農地を誰が相続するのか決める必要があります。

農地も相続財産

相続は大きく分けると3つあります。

  • 遺言書が残されている
  • 遺産分割協議で決める
  • 法定相続分で相続する

1-1.遺言書の記載に従って農地を相続する

亡くなった人が遺言書で農地の相続人を指定していると、遺言書にしたがって農地を相続します。

遺言書

遺言者は、下記の農地を長男A(生年月日)に相続させる。

所 在 〇〇県〇〇市〇町〇丁目
地 番 〇〇番
地 目 農地
地 積 300㎡

あらかじめ農地を相続する人が決まっているなら、遺言書で指定しておくと便利です。

ちなみに、残されていた遺言書が公正証書遺言または法務局保管の自筆証書遺言以外なら、家庭裁判所で遺言書の検認手続きが必要となります。

遺言書で農地を遺贈している場合は、遺贈の種類や受遺者によって手続きが違います。

1-2.遺産分割協議で農地の相続人を決める

亡くなった人が遺言書を残していなければ、相続人全員の遺産分割協議により農地の相続人を決めます。

特定の相続人が単独で取得することもできますし、複数人の相続人で共有することも可能です。

農地の取得者が決まったら、遺産分割協議書を作成しましょう。

注意農地を共有にするのは止めた方がよいです。

1-3.法定相続分で農地を相続する

上記の2つに比べると少ないですが、法定相続分で相続するという方法もあります。

例えば、相続人が子ども2人であれば、農地を2分の1ずつで相続するということです。

ちなみに、相続人が1人しかいなければ、法定相続分(1分の1)で相続したということになります。

 

2.農地の相続登記を先に済ませる

農地を相続する人が決まれば、次は農地の名義変更を済ませます。

農地の名義変更とは相続登記のことです。農地であっても一般の土地・建物と同じ手続きとなります。

なぜ先に名義変更をするかというと、農業委員会に届出をする際に相続登記済みの登記事項証明書が必要だからです。

2-1.農地の相続登記にも登録免許税が発生

相続登記をする際には、登録免許税という税金が発生します。

登録免許税の計算(相続)
固定資産評価額×1000分の4

例えば、農地の固定資産評価額が1,000万円なら登録免許税は4万円となります。

2-2.農地の相続登記に必要な添付書面

農地の相続登記に必要な添付書面は、相続の方法により違いがあります。

共通の添付書面は以下になります。

  • 被相続人の戸籍謄本(死亡記載)
  • 被相続人の住民票(除票)
  • 相続人の戸籍謄本(農地を取得する人)
  • 相続人の住民票(農地を取得する人)

以下の書面は、相続の方法により違います。

  • 遺言書
  • 遺産分割協議書(印鑑証明書付き)
  • 被相続人の出生から死亡までの全戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • その他書面

相続登記の添付書面については、下記の記事で詳しく説明しています。

 

3.農地の相続を農業委員会に届出する

基本的に農地の名義を変更するには、農業委員会の許可を得る必要があります。

なぜなら、農地を自由に売却・贈与できてしまうと、日本の食料自給率にも影響を与えてしまうからです。

ただし、農地を相続した場合は許可ではなく、農業委員会への届出となります。

注意平成21年に農地法が改正されてから、相続時に農業委員会への届出が義務となりました。

3-1.届出先の農業委員会を確認

農地を相続した際の届出先は、農地を管轄する農業委員会です。

ほとんどの市区町村には農業委員会がありますので、〇〇(市区町村名)+農業委員会で検索すると見つかると思います。検索しても見つからない場合は、役所等にお問い合わせください。

3-2.農業委員会への届出に必要な書類

農業委員会の届出に必要な書類です。

  • 相続の届出書
  • 相続登記済みの登記事項証明書

届出書の正式名称は「農地法第3条の3第1項の規定による届出書」です。

届出書は市区町村役場の窓口で取得するか、ホームページ等からダウンロードすることもできます。

3-3.農業委員会への届出を怠ると過料

農業委員会への届出には期限が定められています。

第六十九条 第三条の三の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。

出典:e-Govウェブサイト(農地法69条)

相続発生から10ヶ月以内に届出をしなければ、10万円以下の過料が科されることもあります。

 

4.さいごに

亡くなった人が農地を所有していても、基本的な相続の流れは変わりません。相続する人が相続登記をすることになります。

ただし、農業委員会への届出を忘れないようにしましょう。10ヶ月が経過してしまうと過料の恐れがあります。

農地を相続したが農業を営んでいない場合は、農業委員会への届出をする際に相談してみてください。農地の管理について相談に応じてくれます。

相続登記の義務化も決定しているので、後回しにするメリットがありません。

後回しにすると相続が複雑になり費用も増えるので、できる限り早めに登記をしましょう。

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