遺留分は相続放棄により変化する|他の相続人の動向を確認しておこう

他の相続人が相続放棄をすると、あなたの遺留分は変更になります。

なぜなら、相続放棄をした相続人は、初めから相続人ではなかったとみなされるからです。つまり、相続人の人数が変わるので遺留分も変わるということです。

ただし、他の相続人が遺留分放棄をしても、あなたの遺留分は変わりません。勘違いしやすいのでご注意ください。

1.相続放棄をすると遺留分はない

相続放棄をすると初めから相続人ではなかったとみなされます。

相続放棄で相続人の人数変更

相続放棄をすると亡くなった人の子どもであっても、相続人ではなかったとみなされます。

相続放棄とは|亡くなった人と相続では無関係になる手段

相続人ではないので相続放棄をした人に遺留分はありません。

では、他の相続人の遺留分がどうなるかはご存知でしょうか。相続放棄をした相続人がいると、他の相続人の遺留分に影響があります。

 

2.相続人が変われば遺留分も変わる

相続放棄により相続人の人数が変われば、遺留分も変わることになります。

なぜかというと、遺留分の計算をする際には法定相続分を使うからです。相続人の人数が変われば法定相続分も変わります。

以下の図は法定相続分の変化のです。

相続人の人数が変われば相続分も変わる

亡くなった人の相続人は、初めから配偶者と子ども(1人)になるので法定相続分も変わります。

2-1.遺留分の計算が変わる

遺留分の計算に使用する法定相続分が変われば、遺留分の割合も変化します。

以下の図は相続放棄による遺留分の変化です。

相続人が変われば遺留分も変わる

亡くなった人の相続人が配偶者と子ども(2人)だとします。

【相続放棄前】

遺留分は全体の2分の1です。
2分の1を各相続人の法定相続分で案分します。

法定相続分は配偶者2分の1、子ども4分の1、子ども4分の1。

遺留分は配偶者4分の1、子ども8分の1、子ども8分の1となります。

【相続放棄後】

相続放棄により法定相続分が変化します。

法定相続分は配偶者2分の1、子ども2分の1。

遺留分は配偶者4分の1、子ども4分の1となります。

相続放棄をしなかった子どもの遺留分は増えることになります。

遺留分の割合については『遺留分の割合|9つの組み合わせで計算』もご覧ください。

 

3.遺留分放棄をしても遺留分は変わらない

相続放棄をすると遺留分に変化が生じるのですが、遺留分放棄をしても遺留分に変化は生じません。

非常に間違えやすいのですが、遺留分放棄をした相続人がいても遺留分に変化はありません。

遺留分放棄をしても相続人

なぜなら、遺留分放棄をしても相続人だからです。相続人に変更がないので遺留分の割合も変わりません。

3-1.請求権を放棄しているだけ

遺留分の放棄とは簡単に説明すると、遺留分を侵害されたときの請求権を放棄することです。

請求権を放棄しているだけなので、相続人であることに変わりはありません。遺留分放棄をしても、相続人としての権利や義務は引き継ぐことになります。

3-2.法定相続分に変更はない

遺留分を放棄していても法定相続分は変わりません。法定相続分に変更がなければ、遺留分の割合も変更しません。

他の相続人が遺留分放棄をしていても、あなたの法定相続分に変更があるわけではないです。

 

4.さいごに

相続人の中に相続放棄をした人がいると、他の相続人の遺留分に変化が生じます。

なぜなら、相続放棄をすることにより、相続人が変わり法定相続分も変わるからです。遺留分は法定相続分を元に計算されるので、遺留分の割合も変化することになります。

ただし、遺留分放棄をした相続人がいても、他の相続人の遺留分は変化しません。遺留分放棄をしても相続人であることに変わりはないからです。

亡くなった人が遺言書を残していて、あなたの遺留分を侵害している際は、相続放棄をした相続人がいないか確認しておいてください。

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