任意後見監督人は必ず選任される|報酬は契約の維持費

任意後見契約の効力発生には、任意後見監督人の選任が必要です。
したがって、任意後見人には必ず監督者が存在します。

任意後見を検討されている人にとって、任意後見監督人の存在は気になるところです。

  • 誰がなるのか
  • 仕事は何をするのか
  • 報酬は必要なのか
  • 解任できるのか

一つ一つ説明していきますので、気になっていた箇所があれば確認しておいてください。

1.誰が任意後見監督人になるのか

任意後見監督人は家庭裁判所が職権で選任します。

任意後見監督人には本人の親族ではなく、原則として第三者が選ばれます。
なぜなら、任意後見では親族が後見人になっていることが多いので、監督者として専門家を選ぶからです。

後見監督人の候補者として親族を推薦することはできますが、家庭裁判所は候補者に縛れることなく選任します。

任意後見監督人になれない人もいます。

  • 任意後見受任者
  • 任意後見人の配偶者
  • 任意後見人の直系血族や兄弟姉妹
  • 本人に対して訴訟をし、またはした人
  • 破産者で復権をしていない人

上記の人は法律で禁止されています。

親族が選ばれなかったとしても、申立てを取り下げることはできません。

任意後見監督人選任申立てについては下記の記事をご覧ください。

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2.任意後見監督人の仕事

任意後見監督人の仕事には、以下のようなものがあります。

  • 任意後見人の事務を監督すること
  • 家庭裁判所に定期的に報告すること
  • 急迫の場合は必要な処分をすること
  • 利益相反行為について本人を代理すること

2-1.任意後見人の事務を監督する

任意後見人が後見契約の内容どおりに仕事をしているかを監督します。
3ヶ月に1回は後見人に報告を求めます。

家庭裁判所は任意後見監督人を通じて、間接的に任意後見人を監督します。
家庭裁判所は後見人を間接的に監督する

2-2.家庭裁判所に定期的に報告する

毎年1回は家庭裁判所に、後見事務および監督事務の状況を報告します。

2-3.急迫の場合は必要な処分をする

任意後見人が病気等により動けない場合には、契約の範囲内で任意後見人の代わりに必要な処分をします。

2-4.利益相反行為について本人を代理する

任意後見人と本人の利益が対立する行為については、任意後見人は本人を代理することができないので、任意後見監督人が本人を代理します。

3.任意後見監督人の報酬

任意後見監督人は家庭裁判所に報酬を請求することができます。
現実的には、専門家が選ばれているので必ず報酬を請求されます。

任意後見監督人の報酬額も家庭裁判所が判断します。報酬には目安がありますので参考にしてください。

報酬額の目安
管理財産額報酬額(月額)
5,000万円以下1万円~2万円
5,000万円超2万5,000円~3万円

報酬は本人の財産から支払われます。

4.任意後見監督人の解任

任意後見監督人を解任するには、不正な行為や著しい不行跡等の職務に適さない理由が必要です。
したがって、任意後見監督人が気に入らないでは、解任することは無理です。

解任請求は以下の人ができます。

  • 本人
  • 本人の親族
  • 検察官
  • 他の任意後見監督人(複数人いる場合)

任意後見監督人を解任するかどうかを、最終的に判断するのも家庭裁判所です。
*家庭裁判所は職権で解任することも可能です。

任意後見人と任意後見監督人は、立場的に対立関係になりやすいです。監督者なので仕方がない一面もありますので、割り切って対応するしかないです。

5.まとめ

任意後見には必ず任意後見監督人が存在します。
ですので、任意後見を検討されている人は、知っておく必要があります。

任意後見監督人は任意後見人の仕事を監督する人です。原則として第三者が選任されるので報酬も発生します。

一度後見がスタートすると、監督者を変えることは難しいので、上手く対応していくことも重要です。

任意後見契約を利用することにより、家族にとってメリットがあることを願っております。

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