相続登記の課税価格は不動産ごとに違うので確認しておこう

相続登記の登録免許税を計算するには、不動産の課税価格を調べる必要があります。

なぜなら、元になる不動産の金額が分からなければ、登録免許税を計算できないからです。

不動産の課税価格は、固定資産評価証明書を取得すれば確認できます。

今回の記事では、相続登記の課税価格について説明しているので、相続登記の参考にしてください。

1.相続登記の課税価格は不動産評価額

相続登記をする際の課税価格は2つの方法で調べることができます。

  • 固定資産課税明細書の評価額
  • 固定資産評価証明書を取得

それぞれ説明していきます。

1-1.固定資産課税明細書の評価額を確認する

相続登記の課税価格は、市役所等から通知される固定資産課税明細書で確認できます。

ただし、固定資産課税明細書に記載されている、「価格」や「評価額」が課税価格になります。

固定資産課税明細書には別の金額も記載されているので、課税価格を間違えないように気を付けてください。

1-2.固定資産評価証明書を取得して確認する

相続登記の課税価格は、固定資産評価証明書を取得しても確認できます。

固定資産評価証明書
固定資産課税台帳に記載されている土地や建物の証明書のこと

固定資産評価証明書に記載されている評価額が、相続登記をする際の課税価格となります。

固定資産評価証明書の取得方法

固定資産評価証明書を取得するには、交付申請書に必要事項を記載して提出します。

1枚につき200円~400円ぐらいです。自治体により料金が違います。

東京23区内は都税事務所

23区内の不動産は、23区内の都税事務所ならどこでも取得可能です。

その他の市区町村は市区町村役場

その他の市区町村内の不動産は、当該市区町村役場で取得可能です。

 

2.相続登記の課税価格は1,000円未満切り捨て

相続登記の課税価格は、不動産評価額の1,000円未満を切り捨てた金額です。

例えば、評価額が1,000,545円であれば、課税価格は1,000,000円となります。

ただし、評価額が1,000円未満の場合は、課税価格は一律1,000円となります。

(課税標準の金額の端数計算)
第十五条 別表第一に掲げる登記又は登録に係る課税標準の金額を計算する場合において、その全額が千円に満たないときは、これを千円とする。

出典:e-Govウェブサイト登録免許税法15条

山林や田畑の中には評価額が1,000円未満の土地も存在するので、課税価格を間違えないように気を付けてください。

 

3.共有持ち分を相続登記する際の課税価格

亡くなった人の不動産が共有だった場合、課税価格は持分割合で決まります。

共有持分の課税価格の計算式

共有不動産の課税価格は、以下の順番で計算します。

  1. 固定資産評価額を確認
  2. 相続する持分の割合を掛ける
  3. 課税価格の1,000円未満を切り捨てる

例えば、不動産を父親と母親が2分の1ずつ共有しているとします。父親が亡くなると持分2分の1を相続登記することになります。

  1. 固定資産評価額は3,894,500円。
  2. 3,894,500円の2分の1は1,947,250円です。
  3. 1,000円未満を切り捨てた1,947,000円が課税価格となります。

課税価格に相続登記の税率(1000分の4)を掛けると、必要な登録免許税を確認することができます。

 

4.複数の不動産を相続登記する際の課税価格

亡くなった人が複数の不動産を所有していた場合の計算です。

それぞれの不動産を一つずつ相続登記するなら、課税価格の計算は同じなので問題ありません。

それに対して、同一の申請書で複数の不動産を相続登記するなら、課税価格の計算に注意してください。

(数個の不動産等の登記又は登録の場合の課税標準)
第七条 同一の申請書により数個の不動産、船舶、ダム使用権、公共施設等運営権又は樹木採取権(以下この条において「不動産等」という。)について法別表第一第一号、第二号又は第四号から第四号の三までに掲げる登記又は登録を受ける場合において、当該登記又は登録に係る登録免許税が不動産等の価額を課税標準とするものであるときは、当該登録免許税の課税標準の額は、当該登記又は登録に係る不動産等の価額の合計額とする。

出典:e-Govウェブサイト(登録免許税法施行令7条)
  1. 固定資産評価証明書を確認
  2. 不動産評価額を合算する
  3. 1,000円未満を切り捨てる

例えば、同一の申請書で2つの不動産を相続登記する場合です。

  1. 不動産の評価額が1,000,500円と1,000,600円。
  2. 合計額は2,001,100円です。
  3. 1,000円未満を切り捨てた2,001,000円が課税価格。

それぞれの不動産評価額を合算してから、1,000円未満を切り捨てます。合算する前に切り捨てると課税価格がズレので気を付けてください。

 

5.マンションを相続登記する際の課税価格

マンションを相続登記する際は課税価格に注意してください。

なぜなら、専有部分と敷地権を合算した価格が課税価格になるからです。

敷地の価格に敷地権の割合をかけると、敷地権の価格を求めることができます。

例えば、以下のマンション(敷地権付区分建物)の場合。

  • 専有部分:2,000万円
  • 敷地:1億円
  • 敷地権割合:50分の1

1億円×50分の1=200万円(敷地権の価格)

2,000万円+200万円=2,200万円(課税価格)

マンションの相続登記を申請する場合は、専有部分と敷地権の合算を忘れないように注意してください。

 

6.課税価格の書き方を申請書記載例で説明

相続登記を自分で申請するなら、法務局の記載例どおりに書けば大丈夫です。

以下は、法務局のウェブサイトで確認できる記載例になります。

登記申請書

登記の目的  所有権移転

原   因  令和○年○月○日相続

相 続 人 (被相続人○○)
(申請人)  ○○ ○○

添付情報   登記原因証明情報  住所証明情報

令和○年○月○日申請 ○○法務局

課税価格   金○○万円

登録免許税  金○万円

課税価格は1,000円未満を切り捨てた金額になるので、間違えないように注意してください。

 

7.相続登記の課税価格を調べる際の注意点

相続登記の課税価格を調べる際にも注意点があります。

  • 最新の固定資産評価証明書を取得する
  • 固定資産税課税標準額と間違えない

7-1.最新年度の固定資産評価証明書を取得する

相続登記をする際は、最新年度の固定資産評価証明書を取得しましょう。

相続登記を申請するのが4月1日以降であれば、最新年度の固定資産評価証明書で課税価格を確認してください。

7-2.課税価格と固定資産税課税標準額を間違えない

相続登記の課税価格を調べる際に間違えやすいのは、固定資産税課税標準額です。

固定資産税課税標準額
固定資産税を計算する際に使用する金額のこと

相続登記の課税価格に使用するのは、固定資産評価額になります。

固定資産評価額と固定資産税課税標準額は違うので、課税価格を調べる際は注意してください。

 

8.相続登記の課税価格を元に登録免許税を計算

相続登記の課税価格が確認できれば、登録免許税を計算することができます。

相続登記の登録免許税の計算式

課税価格に1000分の4(0.4%)を掛けた額が、相続登記の登録免許税になります。

不動産の課税価格を調べるのは、相続登記の登録免許税を計算するためなので、忘れないように注意してください。

 

9.さいごに

相続登記を申請する際には登録免許税という税金を納めます。

そして、登録免許税を計算するには、不動産の課税価格を知る必要があります。

不動産の課税価格は2つの方法で確認できます。

  • 固定資産課税明細書の評価額
  • 固定資産評価証明書を取得

手元に固定資産課税明細書が無ければ、固定資産評価証明書を取得しましょう。

固定資産評価証明書は相続登記の添付書類としても使用するので、最新年度のものを取得してください。

相続登記は後回しにすると複雑になるので、できる限る早めに済ませておきましょう。

相続登記の義務化も決定しているので、後回しにするメリットがありません。

後回しにすると相続が複雑になり費用も増えるので、できる限り早めに登記をしましょう。

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