離縁調停とは調停委員を交えて話し合いにより離縁すること

養親と養子の話し合いで離縁できなければ、家庭裁判所に離縁調停の申立てができます。

また、離縁訴訟を提起したい場合も、先に離縁調停の申立てが必要になります。

離縁調停では調停委員を交えて離縁の話し合いをします。

今回の記事では、離縁調停について説明しているので、離縁を検討しているなら参考にしてください。

1.離縁調停とは調停委員を介しての話し合い

離縁調停とは、養子縁組の離縁について調停委員を介して話し合うことです。

家庭裁判所に離縁調停の申立てをする理由は2つあります。

  • 第3者が入ることで冷静になる
  • 離縁訴訟をするのに必要

1-1.調停委員を介することで冷静な話し合い

当事者(養親と養子)同士では感情的になり、離縁の話し合いが進まないこともあります。

離縁調停では第3者である調停委員が間に入り、離縁について話し合っていきます。

調停委員が間に入る

したがって、養親や養子が感情的になっていても、冷静な話し合いが期待できます。

1-2.離縁訴訟をするには先に離縁調停が必要

離縁訴訟を検討している場合は、離縁調停の申立てを先に行います。

なぜなら、離縁訴訟を提起するには、先に離縁調停の申立てをする必要があるからです。

(調停前置主義)
第二百五十七条 第二百四十四条の規定により調停を行うことができる事件について訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に家事調停の申立てをしなければならない。

出典:e-Govウェブサイト(家事事件手続法257条)

いきなり訴訟をするのではなく、できる限り当事者の話し合いで解決すべきという考えです。

ですので、離縁訴訟を提起したい場合、まずは離縁調停の申立てをしましょう。

 

2.離縁調停の申立て手続き

離縁調停の申立てを自分でするなら、手続きについて確認しておきましょう。

2-1.離縁調停の管轄家庭裁判所は決まっている

離縁調停の管轄家庭裁判所は、以下のどちらかになります。

  • 相手方の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 当事者が合意で定める家庭裁判所

一般的には、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所になります。

裁判所の管轄区域は、下記の裁判所ウェブサイトから確認できます。

裁判所ウェブサイト』に移動。

2-2.離縁調停の申立書と添付書類の準備

家庭裁判所に離縁調停の申立てをするには、離縁調停申立書と添付書類を準備する必要があります。

離縁調停申立書の取得方法は2つ

離縁調停申立書の取得方法は2つあります。

家庭裁判所で直接取得

1つ目は、家庭裁判所で直接取得する方法です。

家庭裁判所が近くにあれば直接取得することもできます。

家庭裁判所の窓口で手続き相談するのであれば、ついでに申立書も取得してきましょう。

裁判所のウェブサイトからダウンロード

2つ目は、裁判所のウェブサイトからダウンロードする方法です。

裁判所のウェブサイトで離縁調停申立書もダウンロードできます。

プリントアウトできる環境なら、ダウンロードする方が楽ではないでしょうか。

裁判所のウェブサイト』から離縁調停申立書をダウンロードできます。

離縁調停申立ての添付書類

離縁調停申立ての添付書類とは戸籍謄本のことです。

  • 養親の戸籍謄本
  • 養子の戸籍謄本

養子が未成年の場合は、離縁後に親権者となる人の戸籍謄本も必要です。

2-3.離縁調停の手数料は収入印紙と予納郵券

離縁調停の手数料は収入印紙と予納郵券です。

収入印紙は1,200円分を貼付

収入印紙1,200円分を購入して申立書に貼付します。

収入印紙に1,200円という額面はないので、「1,000円と200円」のように複数枚で用意します。

収入印紙は郵便局の窓口でも購入できるので、予納郵券と一緒に購入するのがいいと思います。

予納郵券は家庭裁判所ごとに違う

離縁調停の予納郵券は家庭裁判所ごとに違います。

予納郵券の内訳も決まっているので、管轄家庭裁判所に前もって確認しておきましょう。

予納郵券の金額は約1,300円ぐらいです。

 

3.離縁調停を申し立てた後の流れ

離縁調停を申し立てた後の流れは、以下のようになります。

離縁調停の流れ

3-1.初回の調停期日を決めて当事者双方に通知

まず初めに、離縁調停の申立てをした後は、初回の調停期日を決めます。

申立人の都合を考慮してくれる家庭裁判所もありますが、家庭裁判所や調停員の都合にもよります。

平日の昼間に家庭裁判所に行けない場合は、初めから弁護士を代理人にしておきましょう。

初回の調停期日が決まれば、当事者双方に調停期日の通知がされます。

3-2.養親・養子は交互に調停委員と離縁について話す

調停期日が来れば家庭裁判所に行き、養親と養子は交互に調停委員と離縁について話します。

ですので、相手方が調停委員と話している間は、待合室で待っている時間になります。

当事者双方が調停委員と話し終われば、養親・養子・調停委員で次の調停期日を決めます。

ただし、次の場合は終了となります。

  • 当事者双方が離縁に合意
  • 調停委員が継続する意味が無いと判断

どちらかに該当すると離縁調停は終了します。

3-3.離縁調停の成立または不成立で終了

離縁調停は離縁の成立または不成立で終了します。

離縁調停の成立

調停期日において当事者双方が離縁に合意すれば、離縁調停は終了となります。

調停成立後に家庭裁判所から調停調書が送付されるので、市役所等で離縁届と一緒に提出すれば養子縁組は解消できます。

離縁調停の不成立

調停期日を重ねても解決できない場合や、相手方が調停期日に出席しない場合等は、続けても意味がないので離縁調停は不成立となります。

(調停の不成立の場合の事件の終了)
第二百七十二条 調停委員会は、当事者間に合意(第二百七十七条第一項第一号の合意を含む。)が成立する見込みがない場合又は成立した合意が相当でないと認める場合には、調停が成立しないものとして、家事調停事件を終了させることができる。(後略)

出典:e-Govウェブサイト(家事事件手続法272条)

どのぐらいで離縁調停が不成立になるかは、調停委員や担当裁判官の判断によります。

 

4.離縁調停が不成立に終わった後

離縁調停が不成立に終わった後は、離縁訴訟を提起しようとするはずです。

ただし、離縁訴訟を提起するには一定の条件があります。

(裁判上の離縁)
第八百十四条 縁組の当事者の一方は、次に掲げる場合に限り、離縁の訴えを提起することができる。
一 他の一方から悪意で遺棄されたとき。
二 他の一方の生死が三年以上明らかでないとき。
三 その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。

出典:e-Govウェブサイト(民法814条)
  • 養親または養子の一方から悪意で遺棄された
  • 養親または養子の生死が3年以上明らかでない
  • その他縁組を継続し難い重大な事由がある

上記のどれかに該当しなければ、離縁訴訟は提起することができません。

ですので、離縁訴訟が提起できない場合は、裁判外での話し合いを続けるしかありません。

 

4.さいごに

離縁調停とは調停委員を交えて離縁の話し合いをすることです。

調停委員を交えることで、冷静な話し合いができるかもしれません。

また、離縁訴訟を提起するには、先に離縁調停の申立てをする必要があります。

家庭裁判所で行われる調停期日は平日なので、出席するのが難しい場合は弁護士に依頼しましょう。

当事者双方が離縁に同意すれば、調停調書が通知されるので離縁届と一緒に提出してください。

一方、相手方が調停期日に出席しない場合や、離縁に同意する見込みがない場合は、離縁調停は不成立となり終了します。

離縁訴訟の条件を満たしているなら、離縁訴訟の提起を検討しましょう。

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