不在者財産管理人の選任申立てには、申立書と添付書類を準備する必要があります。
ですが、添付書類の中でも「不在の事実を証する資料」については、家庭裁判所のホームページを見ても分かりにくいです。
申立の準備をする際に困る人もいますので、一般的に利用されている資料について説明していきます。
目次
1.不在を証明するために提出
まず初めに、「不在の事実を証する資料」を提出する理由についてです。
不在者財産管理人の選任申立ては、不在者であることが前提となります。
- 不在者
- 住所または居所を去って容易に帰ってくる見込みのない人
ですので、家庭裁判所に不在者であることを証明するために、「不在の事実を証する資料」を提出します。
提出する資料は不在者であることを証明できれば、法律上は特に決まっていません。
ですが、以下の資料を提出することが多いです。
- 職権消除された住民票
- 辺戻された不在者宛ての手紙
- 行方不明者届受理証明書
すべて提出するわけではなく、個々の事例により違います。
2.具体的な提出資料の説明
「不在の事実を証する資料」として何を提出するかは、特に決まっていません。ただし、不在者であることを証明できる資料なので、ある程度は限られてきます。
具体的な資料を4つ説明しますので、申立てをする際の参考にしてください。
2-1.職権消除された住民票
職権消除された住民票とは、市役所等が職権により抹消した住民票のことです。
前提として、不在者は住民票上の住所には住んでいません。役所の調査により住んでいないことが確認されると、職権により住民票が削除されます。
不在者が住民票上の住所に住んでいないことを、市役所等が確認していることになります。
ただし、住んでいないことの確認には時間をかけます。間違って住民票を削除すると、行政サービスも停止してしまうからです。
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2-2.辺戻された不在者宛ての手紙
返戻された不在者宛ての手紙とは、不在者の住所に送って戻ってきた手紙のことです。
あたり前ですが、判明している最後の住所に不在者は住んでいません。手紙を送っても「あて所に尋ねあたりません」というハンコを押されて、差出人の元に戻ってきます。
つまり、不在者が住んでいないことを、郵便局に証明してもらいます。
不在者財産管理人の申立てをする際に、一番簡単に用意できる資料ではないでしょうか。
2-3.行方不明者届受理証明書
行方不明者届よりも捜索願の方が分かりやすいと思います。
*2010年4月1日より行方不明者届に名称変更。
警察に行方不明者届を提出して、受理されていることの証明書です。
ちなみに、行方不明者が不受理届を提出している場合は、行方不明者届を提出しても受理されません。
2-4.調査会社の報告書
調査会社とは探偵のことです。探偵に行方不明者の調査を依頼して、調査結果を報告書として貰います。
行方不明者を自分で調べるよりも、プロの探偵に依頼して調べてもらう方が簡単です。
デメリットは調査費用が発生するので、申立て費用が増えてしまいます。
3.提出する資料の準備
申立ての準備をする際に、どの資料を用意すればいいのか迷います。
考え方としては、提出するのに用意しやすい順番で、検討するのが良いと思います。
3-1.住民票上の住所を確認
不在者財産管理人の選任申立てをする場合、必ず不在者の住民票を確認することになります。
住民票が職権消除されていれば資料として使えますし、最後の住所に手紙を送ることで資料を作ることもできます。
まずは、住民票をチェックして用意する資料を検討しましょう。
3-2.手元にある資料を確認
手元にある資料で使えるものを確認します。
不在者財産管理人の選任を検討する以前に、「行方不明者届を提出している」や「探偵に行方不明調査を依頼している」なら、申立ての資料として活用しましょう。
不在者財産管理人の選任申立てのために、わざわざ探偵に依頼する必要はありません。
4.さいごに
不在者財産管理人の選任申立てには、「不在の事実を証する資料」が必要となります。
具体的な資料は法律上特定されていませんが、実際に用意する資料は限られています。
- 職権消除された住民票
- 返戻された不在者宛ての手紙
- 行方不明者届受理証明書
上記の資料を添付書面として提出することが多いです。
すべてを用意する必要はありませんので、家庭裁判所と相談しながら決めていきましょう。