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相続放棄の相談はどこでするのか?誰にするかの方が重要!

相続放棄の相談
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「相続放棄の相談はどこでするのか?」

相続放棄を検討される人が、最初に思い浮かべる疑問ではないでしょうか。

ですが、相続放棄の相談はどこでするかよりも、誰にするかの方が重要です。

結局、相続放棄に詳しい人に相談しなければ、悩みが解決できる可能性は低くなります。

今回の記事では、相続放棄の相談について詳しく説明しているので、相談先を探しているなら参考にしてください。

1.相続放棄の主な相談場所は3つ

相続放棄の相談場所として思い浮かべるのは、主に以下の3つではないでしょうか。

  • 市役所や区役所の無料相談
  • 裁判所の窓口相談
  • 士業事務所で相談

上記の相談場所には、それぞれ問題点があるので注意してください。

1-1.市役所や区役所の無料相談は案内重視

相続放棄の相談を市役所や区役所の無料相談でされる人も多いです。

気を付ける点としては、市役所等の無料相談は解決よりも案内を重視しています。

例えば、「相続放棄の手続きはどこでするのか」や「相続放棄の依頼は誰にすればいいのか」などは教えてくれます。

一方、相続放棄の個別具体的な相談に関しては、時間的な問題もあり向いていないです。

また、【2.相続放棄に詳しくない専門家も存在する】で詳しく説明していますが、担当してくれた人が相続放棄に詳しいかは別問題になります。

あくまでも、次の行動に移す指標として利用しましょう。

1-2.裁判所で相談できるのは相続放棄の手続き

相続放棄の相談を家庭裁判所でする人もいます。

気を付ける点としては、家庭裁判所で相談できるのは、相続放棄の手続きについてだけです。

以下は、裁判所の家事手続き案内についての注意書きです。

ただし,案内内容は手続に関する説明ですので,どうしたらいいかのアドバイスや申立てが認められる見込みなどをお答えすることはできません。

出典:裁判所ウェブサイト(家事手続案内について)

例えば、誰の戸籍謄本が必要なのかや、期限がいつまでなのかは答えてくれます。

それに対して、相続放棄の個別具体的な相談に関しては、家庭裁判所として一切関わりません。

あくまでも、家庭裁判所の窓口で相談できるのは、相続放棄の手続きについてだけです。

1-3.相続放棄を扱える士業は限られている

相続放棄の相談を専門家(士業)にする人もいます。

気を付ける点としては、相続放棄の相談を扱える士業は限られていることです。

士業の中でも「弁護士」と「司法書士」です。弁護士や司法書士以外の士業事務所で相続放棄は扱っていません。

相続放棄の相談を士業にするなら、弁護士または司法書士の事務所を探してください。

 

2.相続放棄に詳しくない専門家も存在する

大前提として、すべての専門家(弁護士・司法書士)が相続放棄に詳しいわけではないです。

もちろん、「相続放棄の期間は3か月以内」や「相続財産を使ったら駄目」などは、専門家なら誰でも答えられます。

ですが、普段の業務で相続放棄の依頼を受けていなければ、答えられない質問や疑問もあります。

「亡くなった人の口座からお金を引き出した」

「亡くなった人の携帯電話を解約した」

「亡くなった人の医療還付金は受け取れるのか」

上記のような悩みは、普段から相続放棄の依頼を受けていなければ、どう答えていいか分かりません。

専門家なら誰でも大丈夫と思うかもしれませんが、普段受けていない業務の知識は専門家も知りません。

「相続放棄を扱える」と「相続放棄に詳しい」かは別問題です。

司法書士から一言私も普段受けない業務の知識は、聞かれても答えられないです。

 

3.相続放棄の相談先を選ぶポイント

相続放棄の相談先をどこにするかは、人によって優先順位が違うので正解はありません。

ただし、相続放棄で悩んでいる人も多いので、一般論として相談先の選び方を説明します。

  • ホームページを確認する
  • 電話対応を確認する
  • 電話で質問に答えてくれるか

それぞれ理由を説明していきます。

3-1.事務所のホームページを確認する

まずは、事務所のホームページを確認してください。

相続放棄に詳しい事務所であれば、ホームページを見るだけで悩みが解決できるかもしれません。

また、相続放棄の料金が分かりやすく記載しているかも重要です。

ホームページの説明が分かりやすくて困ることはないので、選ぶポイントの一つにはなります。

3-2.事務所の電話対応を確認する

次に、事務所の電話対応を確認してください。

士業もサービス業なので、電話対応も判断基準となります。電話に出られた人の受け答えで、事務所の雰囲気が伝わることもあります。

電話で話してみて良い印象を抱けば相談して、悪い印象を抱けば別の事務所に電話すればいいです。

3-3.電話で相続放棄の質問に答えてくれるか

電話で相続放棄の質問に答えてくれるかも、相談するかの判断基準になります。

電話では一切質問に答えない事務所もあるので、答えてくれる事務所の方が安心しやすいです。

また、相続放棄の簡単な疑問であれば、電話で解決できるかもしれません。

 

4.相続放棄の電話相談を受けている事務所が少ない理由

相続放棄に限らないのですが、電話相談を受けている事務所は非常に少ないです。

事務所により理由は違うのですが、主な理由としては以下が考えられます。

  • 実務担当が電話に出ない事務所もある
  • 電話相談では集客(依頼)に繋がらない
  • 電話では相続放棄の説明が分かりにくい

それぞれ簡単に説明していきます。

4-1.実務担当が電話に出ない事務所もある

事務所の規模によって違うのですが、電話に出るのが事務員だけという事務所もあります。いわゆる完全分業制の事務所などが該当します。

そもそも事務員しか電話に出なければ、電話相談を受けることは理論上あり得ません。

弁護士と司法書士しか相続放棄の相談に乗れないので、実務担当が電話に出ない事務所であれば電話相談は不可能です。

電話相談をしているとすれば、個人事務所の方が可能性は高いでしょう。

4-2.電話相談では集客(依頼)に繋がりにくい

全ての事務所に該当するわけではありませんが、無料相談を集客(依頼)のためにしている事務所も存在します。

ですが、電話相談は対面相談に比べて、集客(依頼)に繋がりにくいと言われています。
※私の体験では電話相談でも依頼に繋がります。

相続放棄の電話相談をしても集客に繋がらなければ、電話相談の時間が無駄だと判断します。

4-3.電話では相続放棄の説明が分かりにくい

相続放棄の相談に限らないのですが、対面と電話なら対面の方が説明が分かりやすいです。

専門家が一生懸命説明しても相談者に伝わらなければ、相談者は不満を感じて電話を切ります。逆に、相談者の説明が分かりにくければ、専門家の説明もズレてしまう可能性があります。

相続放棄の電話相談で説明が伝わらなければ、初めから対面相談だけを選んでいきます。

 

5.さいごに

相続放棄の相談をどこにすれば良いのか調べている人もいます。

  • 市役所等の無料相談
  • 家庭裁判所の窓口相談
  • 士業事務所で相談

上記が、主な相談場所となります。

ただし、それぞれ問題点があるので、相談に行く際は注意してください。

また、弁護士や司法書士であっても、相続放棄に詳しくない人もいます。

どの事務所に相談するのかも非常に重要です。

  • ホームページを確認する
  • 電話対応を確認する
  • 電話で質問に答えてくれるか

上記の項目を参考にしながら、相談できる事務所を選んでください。

相続放棄は3か月以内という期間制限があるので、後回しにしている時間はありません。