相続放棄の相談はどこでできるのか?相手によって特徴が違う

相続放棄の相談
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相続放棄について疑問や悩みがあるなら、早めに相談に行きましょう。

無料相談をしている弁護士や司法書士もいますし、家庭裁判所の窓口でも説明はしています。

ただし、相談先によって特徴が違うので、しっかりと確認してから行きましょう。

今回の記事では、相続放棄の相談について詳しく説明しているので、参考にしてください。

相続放棄の相談は無料

相続放棄は定額料金

目次

1.相続放棄の無料相談ができる場所

相続放棄の無料相談ができる場所

相続放棄の無料相談ができる場所は、主に3つ考えられます。

  • 市役所等の相談コーナー
  • 家庭裁判所の窓口
  • 弁護士や司法書士の事務所

ただし、上記の相談場所には、それぞれ特徴があるので注意してください。

1-1.市役所や区役所は簡単な相談

相続放棄の無料相談は、市役所や区役所の相談コーナーでも可能です。

ただし、相談内容は限られるので注意してください。

例えば、以下のような内容であれば、教えてくれます。

相談者

相続放棄の手続きはどこでするのか?

相談者

相続放棄に必要な戸籍はどれですか?

一方、相続放棄の個別具体的な相談に関しては、時間的な問題もあり向いていません。通常、20分から30分ぐらいです。

また、【2-1.詳しくない専門家も存在する】で説明していますが、担当してくれた人が相続放棄に詳しいかは別問題になります。

あくまでも、簡単な相談なら可能と覚えておきましょう。

1-2.家庭裁判所の窓口は手続き案内

相続放棄の無料相談は、家庭裁判所の窓口でも可能です。

ただし、相談の内容は、相続放棄の手続きに限られます。

以下は、裁判所の家事手続き案内についての注意書きです。

ただし,案内内容は手続に関する説明ですので,どうしたらいいかのアドバイスや申立てが認められる見込みなどをお答えすることはできません。

出典:裁判所ウェブサイト(家事手続案内について)

例えば、誰の戸籍が必要なのかや、期限がいつまでなのかは答えてくれます。

それに対して、相続放棄の個別具体的な相談に関しては、家庭裁判所として一切関わりません。

家庭裁判所の窓口で相談できるのは、相続放棄の手続きについてだけです。

1-3.弁護士や司法書士は条件に注意

相続放棄の無料相談は、弁護士や司法書士も受けています。

ただし、条件付きの無料相談に注意してください。

  • 依頼した場合は無料
  • 一定時間までは無料

相談は有料なのですが、相続放棄の依頼をした場合は、無料にする事務所もあります。

また、一定時間までは無料で、一定時間以降は有料という事務所もあります。

弁護士や司法書士に無料相談する場合は、条件を確認しておいてください。

2.相続放棄の主な相談内容

専門家に相談する相続放棄の内容

私の経験上、相続放棄の相談内容は、大きく3つに分かれます。
※年間300件以上の相談・依頼を受けています。

  • 相続放棄が可能か知りたい
  • どうしたら良いか知りたい
  • 何を用意するのか知りたい

2-1.相続放棄が可能か知りたい

1つ目の相談内容は、相続放棄が可能か知りたいです。

相続放棄はしたいが、自分のケースでも認められるのか相談したい人はいます。

相談者

死亡日から3ヶ月経過してますが可能ですか?

司法書士

相続の開始を知った日から3ヶ月以内なら可能です

相談者

亡くなった人の財産が不明でも可能ですか?

司法書士

財産が不明でも相続放棄は可能です

一般的な内容であれば、専門家なら答えてくれるはずです。

2-2.どうしたら良いか知りたい

2つ目の相談内容は、どうしたら良いか知りたいです。

市役所等や金融機関から書面が届き、自分が債務を相続していると気付く人もいます。

そして、どうしたら良いか知りたく、相続放棄の相談をする人も多いです。

相談者

疎遠だった父が亡くなり、借金の督促状が届きました。どうすれば良いですか?

司法書士

何も相続するつもりがなければ、相続放棄すれば大丈夫です

相談者

叔父に関する固定資産税の通知書が届きました。どうしたら良いですか?

司法書士

相続放棄すれば固定資産税も支払う必要はありません

市役所等や金融機関から書面が届いたときは、無視するのではなく専門家に相談してください。

2-3.何を用意するのか知りたい

3つ目の相談内容は、何を用意するのか知りたいです。

相続放棄は自分でするが、何を用意するのか分からないので、質問したい人もいます。

相談者

父の相続放棄をしたいのですが、必要な戸籍を教えてください

司法書士

父の死亡戸籍と最後の住民票、本人の戸籍が必要になります

相談者

収入印紙はどこで買えますか?

司法書士

郵便局の窓口で買えます、予納郵券と一緒に買えば手間が省けます

相続放棄の手続きを自分でする場合でも、疑問があれば相談した方が良いです。

3.専門家に相続放棄を相談する際の注意点

相続放棄を相談する際の注意点

相続放棄を専門家に相談する場合、3つの注意点があります。

  • 早めに相談しないと期間経過
  • 詳しくない専門家も存在する
  • 行政書士や税理士は対象外

意外と知らない人も多いので、しっかりと確認しておいてください。

3-1.早めに相談しないと期間経過

相続放棄を弁護士や司法書士に相談するなら、早めに行ってください。

なぜなら、相続の開始を知った日から3ヶ月経過すると、単純承認したとみなされるからです。

単純承認

亡くなった人の権利義務をすべて承継

実際、事務所に電話があった時点で、3ヶ月経過していたケースはあります。

相続放棄の相談をするつもりなら、後回しにせず早めに行動してください。

3-2.詳しくない専門家も存在する

大前提として、すべての専門家(弁護士・司法書士)が相続放棄に詳しいわけではないです。

もちろん、「相続放棄の期間は3か月以内」や「相続財産を使ったら駄目」などは、専門家なら誰でも答えられます。

ですが、普段の業務で相続放棄の依頼を受けていなければ、答えられない質問や疑問もあります。

相談者

口座からお金を引き出しても、相続放棄できますか?

相談者

携帯電話を解約しましたが、相続放棄できますか?

上記のような悩みは、普段から相続放棄の依頼を受けていなければ、どう答えていいか分かりません。

専門家なら誰でも大丈夫と思うかもしれませんが、普段受けていない業務の知識は専門家も知りません。

「相続放棄を扱える」と「相続放棄に詳しい」かは別問題です。

司法書士から一言私も普段受けない業務の知識は、聞かれても答えられないです。

3-3.行政書士や税理士には相談できない

相続放棄の相談が受けれるのは、「弁護士」と「司法書士」です。

したがって、行政書士や税理士には相談できません。勘違いして相談に行く人もいるので注意してください。

もちろん、相続放棄した後の相続税についてなら、税理士に相談可能です。

専門家に相続放棄の相談をするなら、弁護士または司法書士の事務所を探してください。

4.相続放棄の相談先を選ぶポイント

相続放棄の相談先をどこにするかは、人によって優先順位が違うので正解はありません。

ただし、相続放棄で悩んでいる人も多いので、一般論として相談先の選び方を説明します。

  • ホームページを確認する
  • 電話対応を確認する
  • 電話で質問に答えてくれるか

それぞれ理由を説明していきます。

4-1.事務所のホームページを確認する

まずは、事務所のホームページを確認してください。

相続放棄を説明してない事務所よりも、詳しく説明している事務所の方をお勧めします。

相談内容にもよりますが、ホームページを読むだけで解決できるケースもあります。

事務所のホームページは、選ぶポイントの一つになります。

4-2.事務所の電話対応を確認する

次に、事務所の電話対応を確認してください。

司法書士や弁護士もサービス業なので、電話対応も判断基準となります。電話に出られた人の受け答えで、事務所の雰囲気が伝わることもあります。

電話で話してみて良い印象を抱けば相談して、悪い印象を抱けば別の事務所に電話すればいいです。

4-3.電話で質問に答えてくれるか

電話で相続放棄の質問に答えてくれるかも、相談するかの判断基準になります。

電話では一切質問に答えない事務所もあるので、答えてくれる事務所の方が安心しやすいです。

また、相続放棄の簡単な疑問であれば、電話で解決できるかもしれません。

5.相続放棄の電話相談は対応先が少ない

相続放棄に限らないのですが、電話相談を受けている事務所は非常に少ないです。

事務所により理由は違うのですが、主な理由としては以下が考えられます。

  • 実務担当が電話に出ない
  • 対面より依頼に繋がりにくい
  • 説明が伝わりにくい

それぞれ簡単に説明していきます。

5-1.実務担当が電話に出ない

事務所の規模によって違うのですが、電話に出るのが事務員だけという事務所もあります。いわゆる完全分業制の事務所などが該当します。

弁護士と司法書士しか相続放棄の相談に乗れないので、実務担当が電話に出ない事務所では難しいでしょう。

電話相談をしているとすれば、個人事務所の方が可能性は高いです。

5-2.対面より依頼に繋がりにくい

全ての事務所に該当するわけではありませんが、無料相談を集客(依頼)のためにしている事務所も存在します。

ですが、電話相談は対面相談に比べて、集客(依頼)に繋がりにくいと言われています。
※私の経験では電話相談でも依頼に繋がります。

相続放棄の電話相談をしても集客に繋がらなければ、電話相談の時間が無駄だと判断します。

5-3.相続放棄の説明が伝わりにくい

相続放棄の相談に限らないのですが、対面と電話なら対面の方が説明は伝わりやすいです。

専門家が一生懸命説明しても相談者に伝わらなければ、相談者は不満を感じて電話を切ります。逆に、相談者の説明が伝わらなければ、専門家の説明もズレてしまう可能性があります。

相続放棄の電話相談で説明が伝わらなければ、初めから対面相談だけを選んでいきます。

6.みかち司法書士事務所に相続放棄の相談

みかち司法書士事務所は相続専門の事務所なので、相続放棄の相談も受けております。

以下は、みかち司法書士事務所の特徴です。

  • 相談・依頼は年間300件以上
  • 電話・メール・LINE相談も可能
  • 相談は条件なしで初回無料

3ヶ月経過後の相続放棄や、再転相続人からの相続放棄であっても、無料相談は可能です。

相続放棄について質問等は、電話でも答えているので、お気軽にお問い合わせください。

7.まとめ

今回の記事では「相続放棄の相談」について説明しました。

相続放棄の無料相談は、主に3つの場所で可能です。

  • 市役所等の相談コーナー
  • 家庭裁判所の窓口
  • 弁護士や司法書士

ただし、それぞれ注意点があるので、相談に行く際は注意してください。

弁護士や司法書士であっても、相続放棄に詳しくない人はいます。

したがって、どの事務所に相談するのかも非常に重要です。

  • ホームページを確認する
  • 電話対応を確認する
  • 電話で質問に答えてくれるか

上記の項目を参考にしながら、相談できる事務所を選んでください。

相続放棄は3か月以内という期間制限があるので、後回しにせず相談しましょう。

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