同性カップルが不動産を購入する際は、どちらか1人が単独で購入することが当たり前でした。
なぜなら、収入合算やペアローンが同性カップルでは使えなかったからです。
ですが、同性カップルで住宅ローンを組める銀行も、少しずつですが増えています。2人で不動産について話し合う機会も多くなるでしょう。
いきなり本格的な住宅ローンの記事を読んでも、税金や利率の説明ばかりで難しいと思います。
今回は、住宅ローンについての簡単な記事を作成したので、勉強の手始めとして参考にしてください。
目次
- 住宅ローンとは
- 抵当権を設定する理由
- 団体信用生命保険は義務
- 収入合算で融資額が増える
- パートナーの収入も合算して計算
- 契約者は1人なので対策は必要
- ペアローンは2人で契約
- 契約が2つになる
- 共有名義になるので相続対策は必須
- 住宅ローンの注意点を確認
- 住宅ローンには審査がある
- 必要書類の準備に費用が発生
- 借入額には気を付けよう
- さいごに
1.住宅ローンとは
住宅ローンとは、住宅の購入を目的とする資金を、金融機関(銀行等)から借りることです。
一般的には、購入する不動産に金融機関が第1順位の抵当権を設定します。
1‐1.抵当権を設定する理由
以下は抵当権設定の流れです。
金融機関が抵当権を設定する理由は、借りたお金を返せなくなる人もいるからです。返済できなくなった場合は、不動産を競売にかけて落札代金から回収します。
住宅ローンで不動産を購入する際は、抵当権設定登記の費用も発生します。
1‐2.団体信用生命保険は義務
基本的に、住宅ローン契約をする際は、団体信用生命保険に加入することが義務付けられています。
団体信用生命保険に加入することで、契約者が住宅ローンを支払い終える前に亡くなっても、生命保険金で支払えるようになっています。
2.収入合算で融資額が増える
住宅ローンを申し込む人の収入に同性パートナーの収入も合算します。合算金額を元に融資額を決めます。
同性パートナーは連帯保証人になります。
- 連帯保証人
- 主債務者が借りたお金を返済しない場合に、代わりに返済することを約束した人のこと
収入を合算しても契約するのは1人なので、購入した不動産は単独名義です。
2-1.パートナーの収入も合算して計算
自分だけの収入ではなく同性パートナーの収入も合算して、金融機関からお金を借りることができます。収入が増えることになるので、借りれる金額も増えることになります。
借りれる金額が増えることにより、購入不動産の選択肢も増えます。
2-2.契約者は1人なので対策が必要
契約者は自分だけなので、団体信用生命保険も自分が亡くなった場合だけです。
したがって、同性パートナーが亡くなった場合に、支払いが厳しくなる恐れがあります。
同性パートナーは別で生命保険に加入する等の対策は必要です。
*生命保険金の受取人を住宅ローンの契約者にしておく。
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3.ペアローンは2人で契約
それぞれが銀行からお金を借りて、2人で不動産を購入します。
お互いが連帯保証人になります。
2人で不動産を購入するので、不動産名義は共有名義になります。
3-1.契約が2つになる
契約が2つになることで、メリット・デメリットがそれぞれ発生します。
主なメリットは以下です。
- 2人とも団体信用生命保険契約を結べる
- 2人とも住宅ローン控除が適用される
- 1人で借りる金額が低くなりやすい
主なデメリットは以下です。
- 2人とも審査に通る必要がある
- 手数料や費用が2契約分発生する
3-2.共有名義になるので相続対策は必須
不動産を購入すると共有名義になるので、遺言書等の相続対策は必須となります。
相続対策をする前に亡くなってしまうと、亡くなった人の法定相続人と不動産を共有することになります。
4.住宅ローンの注意点を確認
同性カップルが住宅ローンを組む際の注意点です。
4-1.住宅ローンには審査がある
住宅ローンには審査があるので、必ず計画通りに進むわけではないです。
ペアローンの予定が収入合算になることもあります。
当然、支払い計画も変わってくるので、同性パートナーと確認し合うことが重要です。
4-2.必要書類の準備に費用が発生
銀行によっては、「任意後見契約書」や「合意契約に係る公正証書」が必要書類になっています。
作成されていない場合は別に費用が発生します。
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4-3.借入額には気を付けよう
収入合算とペアローンどちらの場合も、借りすぎには注意が必要です。不必要に高額な不動産を購入すると、後々支払いが厳しくなります。
多く借りれば返済も長期間になるので、不測の事態も起こりやすくなります。
5.さいごに
同性カップルで住宅ローンを組める銀行もあります。今までは、選択肢に入らなかった不動産を購入することもできます。
不動産を購入する際には、抵当権や団体信用生命保険など聞きなれない言葉も出てきます。基本的なことだけでも理解しておくと役立ちます。
収入合算とペアローンの大きな違いは収入合算は契約が1つで、ペアローンは契約が2つです。
不動産は購入するのも大変ですが、同性パートナーに残すのも大変です。購入したら必ず残す対策をしてください。
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