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相続手続

特別縁故者とは|申立てと財産分与までの流れについて

    特別縁故者の申立てと財産分与までの流れ

    亡くなった人は、遺言書を残していましたか?
    遺言書が残っていたら、この記事は読まなくて大丈夫です。

    あなたが亡くなった人の相続人でもなく、遺言書も見つからないときは読んでください。

    特別縁故者制度は、残された人の最後の希望です。
    なぜなら、特別縁故者は亡くなった人の財産を、取得できる可能性があるからです。

    取得するための条件は2つです。

    1. 亡くなった人に、相続人がいないこと
    2. 特別縁故者として認められること

    特別縁故者が財産を取得するには、様々な手続きが必要になります。
    手続きの流れについて、細かく説明していますので、参考にしてください。

    財産に不動産があった場合に、必要となる手続きも合わせて読んでください。

    目次

    1. 特別縁故者とは
      1. 亡くなった人と生計を同じにしていた人
      2. 亡くなった人の療養看護に努めた人
      3. 上記以外で亡くなった人と特別な縁故があった人
      4. 特別縁故者の注意点
    2. 特別縁故者の申立ての流れ
      1. 相続財産管理人の選任申立て
      2. 相続財産管理人の選任・公告
      3. 債権者・受遺者に対する申し出の公告
      4. 相続財産の精算・弁済
      5. 相続人を捜索するための公告
      6. 相続人不存在確定
      7. 特別縁故者の財産分与の申立て
      8. 審判確定
      9. 国庫への帰属
    3. 特別縁故者が不動産を取得した場合
      1. 所有権移転登記
      2. 不動産取得税
    4.  最後に

     

    1.特別縁故者とは

    人が亡くなると、法定相続人が財産を相続します。

    法定相続人がいない場合は、通常は国庫へ帰属します。
    *相続人全員が相続放棄をした場合も含みます。

    例外は、特別縁故者への財産分与です。

    特別縁故者であるかは、家庭裁判所が判断します。
    認められるには、以下のどれかに当てはまる必要があります。
    当てはまっても、必ず認められるわけではないです。

    • 亡くなった人と生計を同じにしていた人
    • 亡くなった人の療養看護に努めた人
    • 上記以外で亡くなった人と特別な縁故があった人

    特別縁故者として認められるのは、自然人だけではなく法人も認められます。

    1‐1.亡くなった人と生計を同じにしていた人

    生計を同じとは、お金を同じにしていた人です。
    財布が同じという言い方もします。

    過去に特別縁故者と認められた例

    • 事実婚の相手
    • 同性婚の相手
    • 事実上の養子関係の相手
    • 亡くなった子どもの配偶者

    上記に該当しても、認められない場合もあります。

    内縁の夫を認めなかった裁判例もあります。
    *遺言書を偽造していたからです。

    1‐2.亡くなった人の療養看護に努めた人

    原則として、報酬を得ている看護師や介護士は除きます。
    例外は、仕事以外でも看護や介護をした場合や、報酬以上に看護や介護をしたと認められる場合です。

    法人が療養看護を、認められた例もあります。
    亡くなった人が35年間入所していた施設で、全額財産分与が認められています。

    1‐3.上記以外で亡くなった人と特別な縁故があった人

    過去に認められた例です。

    • 遺言書はないが、生前に譲ると約束を受けていた人
    • 亡くなった人の親戚で、親身になってお世話をした人
    • 財産を譲ることが、亡くなった人の意思と合致する人

    特別な縁故なので、親しかった程度では難しいです。
    葬儀を行っただけでは、生前の縁故には含みません。

    過去には、法人が認められた例もあります。

    1‐4.特別縁故者の注意点

    特別縁故者の財産分与は、相続人がいない場合です。
    相続人が存在すると、どんなに特別な縁故があっても認められません。

    『相続人が存在する可能性』は、意外と高いので注意が必要です。

    相続人がいなければ、自動的に財産が貰えるわけではないです
    特別縁故者に対する財産分与の申立てが必要です

    特別縁故者と認められるには、客観的な証拠も必要になります。
    領収書・メール・日記・形式不備の遺言書等。
    証拠は多い方が有利です。

    実際に財産を取得するまでには、1年以上かかります。

     

    2.特別縁故者の申立ての流れ

    特別縁故者の財産分与には、次のような手続きの流れがあります。

    1. 相続財産管理人の選任申立て
    2. 相続財産管理人の選任・官報による公告
      ↓2ヶ月
    3. 債権者・受遺者に対する債権申し出の公告
      ↓2ヶ月以上
    4. 相続財産の精算・弁済
    5. 相続人を捜索するための官報による公告
      ↓6ヶ月以上
    6. 相続人不存在の確定
      ↓3ヶ月以内
    7. 特別縁故者の財産分与の申立て
    8. 審判確定

    各項目ごとに説明していきます。

    2‐1.相続財産管理人の選任申立て

    まずは、相続財産管理人の申し立てをする必要があります。
    誰かが申立てをしなければ、選任されることはないです。

    すでに他の人が申立てをして、相続財産管理人が選任されている場合は、申立ては不要です。

    相続財産管理人の選任申立書の作成は司法書士に依頼することもできますので、検討されている方がいましたらお気軽にお問い合わせください。

    申立人

    申立てができるのは、検察官または利害関係人です。
    利害関係人とは、主に下記の人です。

    • 亡くなった人の債権者
    • 特別縁故者
    • 特定遺贈を受けた人
    • 不動産の共有者

    申立先

    亡くなった人の最後の住所地を、管轄する家庭裁判所です。
    管轄は裁判所のホームページで確認できます。
    裁判所のホームページ)はこちらです。

    申立て費用

    収入印紙800円分
    郵便局などで買えます。

    連絡用の切手代(裁判所により違います)
    電話で確認できます。

    官報公告料4,230円(裁判所の指示があってから)

    予納金が必要な場合があります。
    予納金は管理に必要な諸経費や、相続財産管理人の報酬に充てられます。
    相続財産管理人の報酬は遺産から支払うので、遺産が少ないと予納金が増える可能性があります。

    必要書類

    申立書
    裁判所のホームページからダウンロードできます。
    裁判所のホームページ)はこちらです。

    申立書の書き方も確認できます。
    裁判所のホームページ)で確認する。

    亡くなった人の住民票の除票または戸籍の附票
    (管轄を確認するため)

    亡くなった人の出生から死亡までの、すべての戸籍謄本等
    (子どもや配偶者を確認するため)

    父母の出生から死亡までの、すべての戸籍謄本等
    (両親や兄弟姉妹を確認するため)

    特別な縁故関係を証明するための書類
    同一世帯であれば住民票の写し等

    財産に関する資料

    • 不動産の場合:登記事項証明書等
    • 預貯金の場合:預金通帳の写し等

    財産管理人の候補者がいる場合
    候補者の住民票等

    2‐2.相続財産管理人の選任・公告

    相続財産管理人が選任されると、官報で公告されます。
    公告後2ヶ月経過しても、相続人が現れない場合は次の手続きに進みます。

    2‐3.相続債権者・受遺者に対する債権申出の公告

    相続財産管理人は、債権者や受遺者に対して申し出るように官報で公告します。
    公告の期間は、2ヶ月以上です。

    すでに判明している債権者や受遺者には、申し出るように催告する必要があります。

    相続人の捜索は、引き続き行われています。

    2‐4.相続財産の清算・弁済

    申し出をした債権者等に、公告期間満了後に弁済を行います。

    弁済により相続財産が無くなれば、手続きは終了です。
    財産が残っていれば、次の手続きに進みます。

    2‐5.相続人を捜索するための官報公告

    債権申し出の公告期間満了後、なお相続人が不明な場合は、家庭裁判所が相続人を捜索するために公告を行います。
    公告の期間は、6ヶ月以上です。

    相続人が見つかった場合は、相続人への財産分与の手続きを行い終了です。

    2‐6.相続人不存在の確定

    公告期間の満了までに相続人が現れなければ、相続人の不存在が確定します。
    相続人の権利は消滅します。

    2‐7.特別縁故者に対する財産分与の申立て

    相続人の不存在が確定したら、特別縁故者に対する財産分与の申し立てをします。
    相続人不存在確定から、3ヶ月以内です。

    申立先

    亡くなった人の最後の住所地を、管轄する家庭裁判所です。
    管轄は裁判所のホームページで確認できます。
    裁判所のホームページ)はこちらです。

    申立て費用

    収入印紙800円分
    郵便局などで買えます。

    連絡用の切手代(裁判所により違います)

    必要書類

    申立書
    裁判所のホームページからダウンロードできます。
    裁判所のホームページ)はこちらです。

    申立書の書き方も確認できます。
    裁判所のホームページ)で確認する。

    申立人の住民票または戸籍の附票

    2‐8.審判確定

    特別縁故者に該当しても、財産分与の額は家庭裁判所が判断します。
    認められても、少額だった場合もあります。

    判断基準の例

    • 特別な縁故関係の内容
    • 亡くなった人との同居期間
    • 療養看護の度合い
    • 相続財産の内容

    審判確定後に、財産は特別縁故者に引き継がれます。
    注意点は、相続財産は手続きの流れの中で、現金等に換えている場合があります。
    ですので、遺産をそのままの形では、引き継ぐことができないかもしれません。

    2‐9.国庫への帰属

    以下の場合は国庫へ帰属します。

    • 特別縁故者と認められなかった場合
    • 財産分与をしても財産が残った場合

    例外は、不動産の共有者がいる場合は、その不動産の共有持分は共有者の持分割合に応じて、共有者に帰属します。

     

    3.特別縁故者が不動産を取得

    特別縁故者が財産分与で取得した財産に、不動産がある場合の手続きです。

    3‐1.所有権移転登記

    特別縁故者が不動産を取得した場合は、不動産の所有権移転登記をすることになります。

    自分で申請しても大丈夫ですし、司法書士に依頼することもできます。

    必要な書類

    確定証明書付き審判書正本
    (特別縁故者の確認)

    特別縁故者の住民票
    (住所の確認)

    必要な費用

    登録免許税は、固定資産税評価額×2%です。

    司法書士に依頼する場合は依頼料。
    料金表)で確認してください。

    3‐2.不動産取得税

    特別縁故者が不動産を取得すると、不動産取得税が発生します。

    申告期限は都道府県により異なります。
    取得後6ヶ月から1年半ぐらいで、納税通知書が届きます。

    不動産取得税の基本的な計算

    固定資産税評価額×4%です。
    土地および住宅は、2021年3月31日までは3%です。

     

    4.最後に

    特別縁故者制度は、残された人の最後の希望です。
    亡くなった人が遺言書を残していなければ、特別縁故者制度に頼らざるを得ないです。

    ただし、特別縁故者制度を、生前からあてにするのは危険です。
    なぜなら、相続人が1人でもいれば、認められないからです。
    会ったこともない相続人を、優先するのが相続です。

    財産を確実に承継するためにも、遺言書は書いてもらうべきです。
    自筆証書遺言なら、今すぐにでも書けます。

    無事に特別縁故者として財産を取得した場合は、相続税の課税対象者になります。
    申立てを検討されている方は、相続税も考慮しておいてください。
    特別縁故者も相続税の課税対象者】で解説しています。

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