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ペットに相続税は発生するのか|一緒に譲る財産額が関係する

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知り合いからペットを遺贈されると、相続税は発生するのでしょうか?発生するとしたら誰が払うのでしょうか?

ペットを引き取るのは問題ないけど、相続税を支払うのは嫌だなと思われたことはないですか。
あるいは、知り合いに飼ってもらえるが、相続税が発生するのは申し訳ないと思われていませんか。

疑問の答えとしては、基本的に相続税は発生しないです。もちろん、例外もあるので注意してください。

目次

  1. ペットも相続財産
    1. 財産価値
    2. 販売目的で所有
  2. 謝礼や飼育に必要な費用
    1. 相続税の計算は特殊
    2. 生前に譲った場合
  3. 相続税よりも贈与税に注意

 

1.ペットも相続財産

ペットは日本の法律では「物」として扱われるので、あなたが亡くなると相続財産として扱われます。
したがって、財産価値が認められると、相続税の課税対象となり得るのです。

ペットに財産価値が認められると、遺贈を受けた人は相続税の課税対象となります。

1‐1.ペットの財産価値

基本的にペットには財産価値がありません。
なぜなら、売買実例価格等で相続税評価をするのですが、犬や猫は年齢を重ねると売買実例価格が低下するので、多くの場合は相続税の課税対象にはならないです。

例外的に、血統書付き等で市場価格が高額な場合は、相続税の課税対象になります。裁判で財産価値が認められた猫もいます。

1‐2.販売目的で所有

ペットショップなどで動物を扱っている場合は、商品としての財産価値になります。

 

2.謝礼や飼育に必要な費用

ペット自体には財産価値がなくても、現金等を一緒に譲り受けると相続税の対象です
ペットと一緒に譲る財産額
遺贈や死因贈与契約により、ペットを飼ってくれる謝礼や世話をするのに必要な費用を渡すと、相続税の課税対象となります。
生前に謝礼と一緒に贈与した場合は、贈与税の課税対象となります。

2‐1.相続税は計算が特殊なので注意

相続税が発生するかどうかは、自分が取得した財産額ではなく相続財産の総額で決まります。

たとえば、譲られた謝礼が少額でも、相続財産の総額が高額の場合は相続税が発生します。ただし、発生しても譲られた額が少なければ相続税も少ないです。

相続税には基礎控除があるので、一般的な相続財産であれば発生しないことの方が多いです。

2‐2.生前に譲った場合

遺贈や死因贈与ではなく、生前に贈与した場合は贈与税の対象です。贈与税の方が相続税より発生する可能性は高いです。

贈与税にも基礎控除があります。年間(1月1日から12月31日)で受け取った額が110万円までなら非課税となります。1人に対して110万円ではなく、複数人から贈与を受けた場合は合計で110万円です。
贈与税の基礎控除は合計額
ペットを引き取ってくれる人が、別の贈与を受けていることもあります。相手も気付いていない可能性があるので、必ず確認しておいてください。

贈与税は相続税よりも税率が高いので、発生すると相手に迷惑がかかるのでご注意ください。

 

3.相続税よりも贈与税に注意

ペットだけを遺贈されても、相続税は基本的には発生しないです。なぜなら、ペット自体には金銭価値がほとんどないからです。金銭価値が無ければ相続税の課税対象となりません。

相続税が発生するとしたら、一緒に譲る謝礼や飼育の費用が原因になります。謝礼や飼育費用も相続税の課税対象となります。

現実的には相続税が発生する可能性は低いです。むしろ、贈与税の方が発生する可能性が高いと思います。

ペットを引き取ってくれる人が他の人からも贈与を受けていると、高確率で贈与税が発生します。贈与税の税率は高いので、結果的に謝礼金額が減ったことになります。生前贈与をする場合は贈与税に気を付けてください。