任意後見契約の移行型|判断能力が低下する前を補う方法

任意後見契約は将来型、移行型、即効型の3つに分けることができます。3つの中でも多く採用されているのが、移行型と呼ばれる類型です。

移行型とは財産管理契約から任意後見契約に移行することです。

なぜ、財産管理契約と任意後見契約を結ぶかというと、任意後見契約では対応できない部分を補うことができるからです。

今回の記事では、移行型について説明していきます。

目次

  1. 2つの契約を移行する
    1. 身体能力の低下に対応
    2. 同じ人に委任することも可能
  2. 財産管理契約
    1. 主な委任内容
    2. 同じ契約書で作成できる
  3. 見守り契約
  4. 移行型の問題点
  5. まとめ

1.2つの契約を移行する

移行型とは任意後見契約と財産管理契約を結び、判断能力低下前は財産管理契約で対応し、低下後は任意後見に移行することです。

任意後見契約を締結される人の多くが、採用している方法になります。
なぜなら、身体能力の低下にも対応することができるので、任意後見契約の欠点に対応できるからです。

財産管理から任意後見に移行

1‐1.身体能力の低下に対応

高齢になって身体的な衰えがあっても、判断能力低下後でなければ任意後見はスタートしません。
例えば、足腰が弱くなり家から出るのが厳しくなっても、判断能力があれば後見することはできないのです。

財産管理契約を締結しておけば、判断能力が低下しなくても対応することができます。

1‐2.同じ人に委任することも可能

任意後見契約と財産管理契約を同じ人と結ぶこともできるので、判断能力低下後の移行もスムーズに進めることが可能です。

 

2.財産管理契約の内容は自由

財産管理契約の内容は、当事者が自由に決めることができます。

ちなみに、財産管理契約という名称ではなく、財産管理等委任契約や単に委任契約と呼ぶこともあります。

2-1.主な委任内容

財産管理契約で委任できる主な内容です。

  • 不動産の管理や保存
  • 金融機関との預貯金取引
  • 定期的な費用の支払い
  • 生活必需品の購入

委任する内容はあなたの希望に応じて、自由に決めることができます。すべてを委任するのではなく、必要な部分だけ委任します。

2‐2.同じ契約書で作成できる

任意後見契約と財産管理契約は、同じ契約書で作成することができます。同時に作成することができるのも、選びやすい理由なのかもしれません。

任意後見契約は公正証書で作成するので、財産管理契約も公証人手数料が発生します。

 

3.見守り契約で補完する

任意後見契約の欠点として、判断能力が低下しても任意後見監督人の選任申立てがなければ、任意後見がスタートしないことが挙げられます。

財産管理契約を結んでいても頻繁に会うかは別問題です。1人暮らしの方は判断能力が低下しても、誰も気づかなければ申立てをすることができません。
*家族が近くに住んでいる場合は除きます。

見守り契約を結ぶことで、定期的に電話や訪問等で確認をします。
したがって、判断能力が低下したら、速やかに申立てをして任意後見に移行できます。

見守り契約の詳細は『見守り契約|あなたの変化に気付いてもらうための準備』をご覧ください。

 

4.移行型にも問題点はある

任意後見の移行型にも問題点はあります。

一般的に同じ人と2つの契約を結ぶことが多いのですが、財産管理契約には監督者がいません。
ただし、あなた自身が監督者とも言えます。
*任意後見に移行すると任意後見監督人が監督します。

財産の管理を任されている人が監督者の出現を嫌がり、任意後見の申立てを遅らせる可能性があります。あなたの判断能力が低下した後も、誰にも監督されずに財産を管理することになるのです。

防ぐ方法としては、本当に信頼できる人と契約を結ぶや、財産管理契約の他に見守り契約を別の人と結ぶ等が考えられます。

 

5.まとめ

任意後見契約の移行型についての要点です。

  • 任意後見契約を補うことができる
  • 見守り契約の活用も検討
  • 問題点もあるので注意

財産管理契約を結ぶことにより、身体能力の低下にも対応することができます。任意後見を検討されている方にはお勧めです。

1人暮らしであれば、見守り契約を使うことで判断能力の低下に気づくこともできます。
さらに、移行型の問題点に対応することも可能です。

任意後見を検討する際には、移行型という方法があることを知っておいてください。

任意後見契約は元気な間しか結べないので、後見に希望があれば早めにご利用ください。

任意後見契約をご検討されている場合は、下記ボタンより料金と流れについて確認できます。

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