亡くなった人がキャッシュレス決済を利用していたなら、電子マネーやポイントを確認しましょう。
支払いをすべて電子マネーにしている人もいるので、何十万円もチャージしている可能性があります。
電子マネーやポイントの相続を認めている会社も増えているので、忘れずに確認してみましょう。
今回の記事では、電子マネーやポイントの相続について説明しているので、相続の参考にしてください。
目次
1.キャッシュレスが進むと相続にも影響
キャッシュレス決済が少なかった時代であれば、相続が発生しても電子マネーやポイントを気にする人は少なかったです。
例えば、相続財産の内容が預貯金50万円、現金5万円、電子マネー500円だとします。
預貯金が相続できないと相続人も困るので、銀行等で相続手続をしっかりと行います。
一方、電子マネーが相続できなくても、ほとんどの相続人は気にも留めないです。何もしないまま放置するか、家族が黙って使うでしょう。
ですが、相続財産の内容が預貯金5万円、現金500円、電子マネー50万円であれば、相続人の考えも変わります。
相続財産の中で電子マネーが一番高額なので、電子マネーが相続できないと困るからです。
ただし、電子マネーやポイントは無条件で相続できるわけではなく、会社ごとの利用規約を確認する必要があります。
2.電子マネーやポイントの利用規約で相続を確認
亡くなった人の電子マネーやポイントについて、利用規約で相続を定めている会社もあります。
かつては、相続について書いていない利用規約も多かったですが、徐々に増えているようです。
2-1.PayPayマネーやマネーライトは相続人に振込
亡くなった人がPayPayを利用していたなら、PayPayマネーの残高は相続人に振り込まれます。
以下は、PayPay残高の利用規約です。
相続人と確認できた人に対して、振込手数料を控除した額を振り込みます。
ただし、PayPayボーナスやPayボーナスライトは、相続できないようです。
2-2.モバイルSuicaは相続人が払い戻しの請求
亡くなった人がモバイルSuicaを利用していた場合、相続人は払い戻しの請求が可能です。
以下は、モバイルSuicaの利用規約です。
日常的に公共交通機関を利用している人なら、チャージしている可能性があります。
2-3.JALやANAのマイルは相続できる
亡くなった人が飛行機を頻繁に利用していたなら、マイルを貯めていないか確認しましょう。
JALとANAのマイルは規約により相続可能です。
以下は、JALの規約です。
以下は、ANAの規約です。
マイルを貯めている人は少なくないので、相続が発生したら確認しておきましょう。
3.サポート窓口で電子マネーやポイントの相続を確認
電子マネーやポイントの相続について、書かれていない利用規約もあります。
なぜなら、電子マネーやポイントが少額であれば、わざわざ相続手続をする人がいなかったからです。実際、相続手続などせずに、家族が残高を使っていたケースもあったでしょう。
ですが、電子マネーやポイントの残高が高額(数十万円)になると、正式に相続手続をする人が増えてきます。勝手に使うことで家族間で揉める可能性もあります。
利用規約に書かれていなくても、サポート窓口(サポートセンター)などで確認すると、相続できるケースが多いです。電子マネーやポイントの残高が多いなら、諦めずに問い合わせてみましょう。
今後は、電子マネーやポイントの残高が高額になるケースも増えるので、利用規約に記載する会社が増えるはずです。
4.相続を認めていない電子マネーやポイントもある
亡くなった人がチャージしていた電子マネーや、貯めていたポイントの相続を認めていない会社もあります。
利用規約で会員が死亡した場合は、チャージ残高やポイントは消滅すると決めているからです。利用規約に書いている以上、相続を主張しても認められないでしょう。
※利用規約は変わる可能性もあります。
すべての電子マネーやポイントが相続できるわけではないので、今のうちに利用規約などを確認してください。場合によっては、相続可能な電子マネーに変えることも検討しましょう。
5.さいごに
今回の記事では「電子マネーやポイントの相続」について説明しました。
電子マネーやポイントの額が少なければ、相続で気にする人も少なかったです。
ですが、キャッシュレス決済が増えたことにより、電子マネーにチャージしている金額も増えています。
亡くなった人が電子マネーやポイントを貯めていたなら、利用規約を確認しましょう。利用規約で相続を認めている会社もあります。
ただし、すべての会社が相続を認めているわけではなく、死亡により消滅すると定めている会社も存在します。
まずは、利用規約を確認することから始めましょう。