亡くなった兄の子ども(先順位相続人)と連絡が取れないので、有無照会で確認してから相続放棄した事例。
| 相談者 | 50代男性 |
| 被相続人 | 兄 |
| 状況 | 先順位の相続放棄が不明 |
| 相続財産 | 借金(100万円)以外は特に無し |
| 結果 | 有無照会してから相続放棄した |
このページは有無照会してから相続放棄した事例の解説です。有無照会について詳しく知りたい場合は、以下の関連記事をご覧ください。
関連記事を読む『相続放棄の有無照会|結果だけでなく事件番号も判明する』
相談者が司法書士に相談した内容
相談者が司法書士に相談した内容を説明します。
- 相談者の兄が亡くなったので相続放棄したい
- 甥(兄の子)とは連絡が取れず相続放棄したか分からない
相談者の兄が亡くなったので相続放棄したい
相談者の兄が亡くなり、借金(100万円)があるので相続放棄したいという相談でした。
そこで、司法書士は兄の家族関係について質問し、以下の点が分かりました。
- 兄は結婚していたが離婚している
- 兄の子は離婚相手が引き取っている
司法書士から「甥(兄の子)が相続放棄しなければ、相談者は相続人ではないので相続放棄できない」と伝えました。
甥(兄の子)とは連絡が取れず相続放棄したか分からない
相談者は兄の離婚した配偶者経由で、甥に兄の死亡を伝えており、甥からは相続放棄するので関わる気がないと聞いています。
ですが、甥とは直接連絡が取れないので、実際に相続放棄したか分からない状態です。
状況を確認した司法書士は、以下の選択肢を説明しました。
- 相続放棄の有無照会をして確認する
- 債権者から連絡が来るのを待つ
家庭裁判所に有無照会をすれば、甥が相続放棄したか分かります。
一方、債権者から借金の督促状等が届いた場合でも、甥が相続放棄したと分かります。
有無照会で先順位の状況を確認して手続き
相談者はできる限り早く相続放棄したかったので、先順位の状況を確認するため、有無照会を司法書士に依頼しました。
以下は、有無照会から相続放棄までの流れ。
- 管轄家庭裁判所に有無照会を申請
- 先順位(甥)の相続放棄が確認できた
- 相談者の相続放棄はすぐに終わった
管轄家庭裁判所に有無照会を申請
司法書士は有無照会をするために、以下の戸籍を収集しました。
- 被相続人(兄)の出生から死亡までの戸籍
- 被相続人の住民票または戸籍附票
- 父母の死亡が記載された戸籍
- 相談者の戸籍
- 甥(兄の子)の戸籍
※添付書面ではない
相談者は第三順位(兄弟姉妹)なので、上記1~4のコピーを申請書に添付して申請しました。
甥(兄の子)の戸籍は添付書面ではありませんが、現在の氏名を確認するために取得。
※相続人目録には現在の氏名を記載。
先順位(甥)の相続放棄が確認できた
家庭裁判所に有無照会の申立書を提出してから、約2週間ほどで結果が相談者の自宅に届きました。
相続人目録を確認したところ、甥の相続放棄は1ヶ月前に完了。
甥の相続放棄が確認できたので、相談者は司法書士に相続放棄を依頼しました。
※結果の届いた日が相続の開始を知った日。
相談者の相続放棄はすぐに終わった
司法書士は申述書を作成して、相談者に署名捺印してもらい、1週間ほどで家庭裁判所に提出しました。
すぐに提出できた理由は、相続放棄に必要な戸籍が揃っていたからです。
- 被相続人(兄)の出生から死亡までの戸籍
- 被相続人の住民票または戸籍附票
- 父母の死亡が記載された戸籍
- 相談者の戸籍
有無照会してから相続放棄する場合、改めて戸籍を集める必要はありません。
申述書を家庭裁判所に提出してから約1ヶ月で、相談者に申述受理通知書が届いて終了しました。
司法書士から事例解説&アドバイス
司法書士から今回の事例解説とアドバイスになります。
- 甥の相続放棄を知った日から3ヶ月以内
- 有無照会するなら一定期間を空ける
甥の相続放棄を知った日から3ヶ月以内
今回のケースは、相談者は相続放棄をしたかったが、先順位(甥)の状況が分からない状態でした。
相続放棄は相続の開始を知った日から3ヶ月以内なので、先順位の相続放棄が分からなければ、相談者は相続放棄できません。たとえ被相続人(兄)に借金があっても結論は同じです。
債権者から通知が届くのを待つという選択肢もありましたが、相談者はできる限り早く手続きしたいという希望でした。
そこで、有無照会により甥の状況を確認して、相談者の相続放棄をしました。
有無照会するなら一定期間を空ける
今回のケースのように、先順位の相続放棄を有無照会で確認する場合、一定期間を空けてから調べてください。
早めに有無照会してしまうと、先順位が手続きする前だったりするので、調べても意味がないケースもあるからです。
私が依頼を受けた際は、死亡日から3ヶ月は空けて有無照会しています。
ご自身で手続きする場合は、一定期間を空けるという点を覚えておいてください。
このページでは有無照会してから相続放棄した事例の解説をしました。有無照会について詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご覧ください。
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